ブロックチェーンの応用技術
中央銀行発行通過(CBDC)の流通・管理
ブロックチェーンでできること一つ目は、「CBDC」と言われる通貨の流通と管理が挙げられます。
CBDCとは、中央銀行が発行するデジタル通貨のことをさし、デジタル人民元などで話題となりました。
このCBDCはこれまで管理技術が開発されておらず、流通の管理をする際の技術の開発に苦戦されていましたが、ブロックチェーン技術が応用できることが分かりました。
ブロックチェーン技術を応用し、無数のユーザーに取引履歴を保持させることで、CBDCの管理を行うことができるという論文が発表されました。
これの情報により、ブロックチェーンのCBDC流通管理への応用に関する研究が急速に進みました。
現在では、CBDCの流通管理や取引記録の管理へ応用が実用化されるまで時間の問題だという研究者も出てきています。
生産ラインの不正管理や生産性の向上「スマート工場」
現在、日本には様々な工場が存在しています。
しかし、日本のデジタル技術は相対的に非常に遅れていると言われており、スマート工場と呼ばれるものが少ないです。
スマート工場とは、生産ラインをブロックチェーンや、デジタル技術を使用して管理する工場のことを指します。
このようにスマート工場でも、ブロックチェーン技術が用いられており、不正の管理などに役立てられていると言われています。
例えば、工場で商品・製品の製造を行っている際に「数が足りない」という状況になれば、工場で導入されているシステムが教えてくれます。
このように不正管理や工場の不備なども自動で通知、修正を行うシステムにもブロックチェーン技術は用いられています。
処方箋をNFTでミスなく効率化
ブロックチェーン技術は医療の現場でも用いられており、2022年4月にはあるブロックチェーン活用推進事業を手掛ける企業が医療機関や調剤薬局、配送会社に対して「NFT処方箋」の実証実験を実施しました。
この実証実験では、医療機関と調剤薬局、配送会社の間で行われるやりとりを自動で行い、さらに機密性の高い管理システムを使用することで有事の際も情報漏洩を防ぐことができる技術を用いられたと言われています。
このほかにも、IDで医療情報を管理して処方箋の受付を効率的に行うサービスなども実用化されてきています。
また、このようなブロックチェーン技術を用いた処方箋の特徴として、非常に機密性の高い管理システムが用いられている点が挙げられます。
先日も大阪の病院でサイバー攻撃が発生し、現在(11月30日時点)も復旧していないという事件が発生しています。
この病院では現在、紙カルテを使用して営業しているようですが、情報漏洩がされている可能性も捨てきれません。
このようにセキュリティーを怠って、機密性の低いセキュリティーシステムを使用していると「情報漏洩」や「乗っ取り」などの事件に巻き込まれます。
したがって、このような緊急性のある医療現場では速急なブロックチェーンのセキュリティー機能を用いられる必要があり、現在、日本でも研究が進められています。