第14回「金融とAIが融合する可能性の世界」

人工知能(Artificial Intelligence)、すなわち「AI」。この革新の技術が取り沙汰されるようになってから、もう半世紀以上の年月が経とうとしています。そう遠くない未来において、AIが私たちの生活・社会・文化を多方面から支える存在、あるいはそれら自体となり得る、そのような世界の到来が見込まれているのです。現代と未来に欠かす事のできない、AIに関する多彩な諸相をお伝えするべく、私たちクリスタルメソッド株式会社が「全20回」に渡ってAI解説記事をお届けしています。第14回は、「金融とAIが融合したフィンテックの可能性」に関するお話を致しましょう。

[ウォール街の格言]

近代金融市場の歴史において中核を成す、アメリカ合衆国の「ウォール街」。AIが深層学習によって判断の調整をし続けるのと同じように、この街で活躍をしてきた人々は長い年月を掛けて、幾つかの「言語的な行動選択パターン(格言)」を見出しています。有名な格言のうち、例えばこういったものがあります。「強気相場は絶望の中で生まれ、懐疑とともに育ち、楽観により熟し、陶酔のうちに終わる」。非常に悪い状況の中で、投機を行うべきチャンスが生まれる。皆が、怪しみつつも、そこに参加する。次第に成果が出始めるので、皆が喜んで、未来も安泰だと感じ始める。そして、何の不安もないと喜びきっている瞬間に、突如として破綻する。このような内容です。

この格言から導き出されるものは、「金融市場の動き」を「人間(投資家)が正確に判断できていない」という構図でしょう。複雑な相場を読み解ける人間は、先ほどの格言とは真逆の行動を取るはずです。強気市場が出た瞬間に陶酔し積極的な参加をして、旬の時期が過ぎたら懐疑を共に去る。そのような合理的な行動を誰しもが取れないという点に、金融市場の動きに関する複雑性と、人間の認識能力の限界が垣間見られます。

この金融と人間の間にある溝に颯爽と登場したのが、AIという存在です。現在、ファイナンス(金融)とテクノロジー(技術)を掛け合わせた、「フィンテック(Fintech)」という言葉が注目されています。AIが金融業務で応用されている事例としては、「トレーディング」「決済・送金」「保険」「個人向け融資」「資金調達」「法人向け融資」「経理支援」などがあります。

もちろん、AIは万能ではなく、全知全能のゼウスでもありません。ただし、「深層学習(Deep Learning:ディープラーニング)」が登場して以来、「AI自らが、学習の積み重ねによって、より高度な判断を行う」という状況が、現実化しています。これにより、ある分野や領域に限った特化型AIにおいては、既に人間の知能を遥かに超える働きぶりを示しています。医療用画像処理を始め、工業用検査(外観検査・欠品検査、異音判定等)、自動運転やカーナビ、ノイズキャンセルや音声分離、ロボティックス等、製造、介護、ビジネス、医療、IoT、生活のあらゆる側面での応用が行われています。音声分野では、Amazon Echo、Google Homeなどのように、アシスタントAIの存在が日常に浸透し始めています。フィンテックもまた、同じように特化型AIとして大きな実績を上げ始めています。

[フィンテック]

フィンテックの応用範囲はとても広く、また効果的です。なぜなら、金融という行為のそもそもの活動の本質は、「数字の動きを予測する」というもの。これはまさに、AIがこれまで培って来た本質と合致する部分なのです。

具体的には、「生産機器の稼働状況を把握して、与信審査・管理や経営支援を行う」「自動車運転データを基に自動車保険料を算出する」「顧客の出入金履歴やオンラインショッピング行動などを鑑みて与信判断を行う」「ニュースから株価を予想する」「仕分け作業を効率化する」「監査の不正を自動検知する」といった応用事例が考えられます。

話題性としては少々下火となりつつありますが、「ブロックチェーン」技術もまた、フィンテックによるAI応用事例のひとつです。このブロックチェーンとは、中央集権的に管理されたデータベースを置かず、分散型のコンピューターネットワーク上で、「信頼性のある合意」を生み出す技術として開発されたものです。参加者全員が取引台帳の真正性を確認するシステムである為、数字の不正改ざんが不可能だという特徴を持ちます。この揺るぎない信頼性により、「仮想通貨」のベースとして機能をしています。

[製造業向けIoT活用カンファレンス 2020 秋]

「革新」が「日常」に広がる世界。私たちは今、まさにAI技術との付き合い方を考え、来に向けて力強く歩む段階にあります。此度、2020年9月17日(木)、「製造業向けIoT活用カンファレンス 2020 秋」が東京会場(東京都千代田区丸の内2-7-2 JPタワー・KITTE 4F)にて開催されます。AIの技術仕様から具体的な活用事例まで、より多くの「革新」を理解する大変意義のあるイベントとなっております。私たちクリスタルメソッド株式会社
も、その分野の一翼を担う活動者として、同イベントへの参画を行わせて頂いております。AIの技術利用にご興味のある皆様は、ぜひとも積極的にご参加を下さいませ!

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■「製造業向けIoT活用カンファレンス 2020 秋」
公式サイト:https://f2ff.jp/event/iotc-2020-02
会期:【東京会場 (オンラインセミナーも予定) 】 2020年9月17日(木)
会場:【東京会場】JPタワーホール&カンファレンス(KITTE 4F)
〒100-0005 東京都千代田区丸の内2-7-2 JPタワー・KITTE 4F
主催/運営:株式会社ナノオプト・メディア
参加料金:【東京会場】事前登録にて無料
後援団体:
持続可能なモノづくり・人づくり支援協会
日刊工業新聞社
※(2020年9月2日(水)現在・申請中含む)

■弊社概要
会社名:クリスタルメソッド株式会社
公式サイト:https://crystal-method.com/
住所:〒102-0073 東京都千代田区九段4丁目1-14 TLビル5F
設立:2008年
資本金:904万円
代表者:代表取締役 河合 継
研究者:20名以上
主な取引先:大手自動車メーカー、金融システム構築
展望:対話AI「HAL」に向けた「意識」の導入
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