第1回「AIが銀行の案内係として活躍する日へ」

銀行 対話AI 案内係 窓口の代わり DeepAICopy 

AIによって、今後10~20年後に現在行われている仕事の半分以上が消滅するだろう」――これはAI研究に携わるオックスフォード大学のマイケル・オズボーン准教授の言葉です。AI技術の革新が進む近年、このような「AIが人間の仕事を担う」という話が次々に出てきています。野村総合研究所の試算の中には、「日本国内にある601の職業のうち、約49%AIやロボット等のテクノロジーによって代替出来る可能性が高い」というものすらあります。

これはSF世界の中では散々登場してきた話ですが、もはや遠い未来の出来事とは言えません。土木・建設・農業・介護等、一定のルーティンを伴う肉体労働も、分業で特化型の作業を行う製造業も、ルールに基づいて事務作業をこなす公務員・医療事務・会計事務・人事・経理・総務等も、AIの得意分野に関連しています。これは人間と直接触れ合うようなサービス業も同様です。企業受付・レジ打ち・図書館職員といった「組織の顔」もまた、AIの活躍が期待出来ます。

「企業受付」の領域のうち、銀行の窓口となる案内係の仕事について考えを深めてみましょう。銀行を利用された方は分かると思いますが、各銀行にはロビーで案内を行う人員が配置されています。案内係の方は、ここに来た方がどのような要望を持っているのか、どのようなお悩みがあるのかについて質問をし(1)、その質問から正確に相手のニーズを読み取って(2)、読み取ったニーズに基づいて回答に基づいてお客様の誘導と行員への情報共有(3)を実行します。

さて、果たしてAIは銀行の案内係として、上述の(1)(2)(3)を適切に行えるのでしょうか。本当にAIは銀行窓口の代わりとして機能出来るのでしょうか。この疑問に応える為には、AIの特性について理解をする必要があります。AIは「深層学習」という仕組みによって「情報の蓄積」「情報の分析」「情報の活用」を瞬時に行える能力を発揮します。そして情報の学習を重ねる程、状況に応じて自律的に最適な反応を返せる精度が高まります。人間のような五感情報をフルに活用する蓄積・分析・活用は苦手ですが、それぞれの情報を限定すれば人間よりもスピーディーに反応を返す事が出来ます。

これを踏まえて、先ほどの銀行の案内係の仕事である(1)(2)(3)について考えてみます。これらの行為は基本的に「音声」という限定された情報を取り扱います。AIはこのように情報の種類を限定して貰うと、非常に円滑に情報の蓄積・分析・活用を行えるようになります。銀行全体のビッグデータを活用すれば、日々、膨大な量の質問が情報として蓄積される事になり、反応の精度が常に磨かれる事になります。よって、大枠の考えとしては、AIは銀行の窓口の代わりとして十分な役目を果たす事が出来そうです。

ただ、現実的にはもうひとつの壁を乗り越えねばなりません。それが「対話」という活動です。(1)(2)(3)は、ただ言葉を返すだけでも行う事が出来ますが、それ以上に「銀行の顔」として、表情や声のトーン等の感情的な温かみも表現しなければならないのです。つまり、銀行の窓口はただのAIでは不十分だという事になり、「対話AI」という技術が適用されなければならない領域だという事になります。

「対話AI」はソフトバンク社の「Pepper(ペッパー)」に代表されるように、人間のような仕草やトーンで対話を行えるAIです。この対話AIの開発は各社が様々なアプローチを行っています。弊社もその第一線で研究・開発を続けております。弊社のAIプログラムである「DeepAICopy」は対話AI分野における完成形のひとつです。

弊社公式サイトやYouTube動画等で確認して頂ければ分かりやすいかと思いますが、この「DeepAICopy」は対象者の容姿・声・趣味・思考・知識・自己認識等の「心身の個性」をAIに反映し、「その人そっくり」の映像として対話を自動生成する事が可能です。この「DeepAICopy」の優れた点は、ゼロから個性を持つような対話AIを創り出すという訳ではなく、この世に存在する人間をコピーする事で効率的に対話AIを構築出来るという点にあります。実在の人間が話したり、動いたりするのを再現していますので、対話がとても自然です。

このような対話AIであれば、AIが銀行の案内係として活躍する日は必ず訪れます。人手不足に悩まされる時代において、一般的な業務を24時間、テキパキとこなし続ける対話AIの存在は、銀行業界にとっても大きな力になる事でしょう。