第7回「製造業界のAI活用事例が示す『見える化』とは?」

見える化による革新

製造業界において、工場の生産活動はあらゆる人や設備装置の稼働によって成立しています。それらの生産活動情報(活動の量や質)は、当然ながら普通の方法ではデジタル(数値)として表現する事は出来ません。しかし、AIテクノロジーはこうした生産活動情報を可視化(見える化)する事の出来る機能性を有しているのです。

「どのように生産活動情報が見えるのか」という点については、幾つかの方法があります。例えば、製造現場で異常が起きた際、スピーディーに担当者のスマートフォンに警告情報を届けるようなシステムがあります。あるいは、装置の状態をリアルタイムで収集し続ける事により、自動的に製品の良否を検出するシステムもあります。計画と実績を表示させる事により、現場作業の最適化を行うシステムもまた、方法のひとつです。

見える化によってはじき出された情報に対して、「どう行動するべきか」がルール化された場合は、更に効率的に製造現場を回す事が出来るでしょう。情報を使って、どのように運用するかという仕組み作りを行うのも、AIテクノロジーの強みを最大限に活かす為に必要な措置であると言えます。製造・設計間で課題を共有しながら、フィードバックの範囲を広げて行く視点が重要です。

見える化による恩恵

これまで収集する事が困難とみなされていた、リードタイム、品質、作業環境情報、製品状態、装置状態などのデータが「見える」事によって、これまでルールづくりや状況分析が極めて困難を要していた分野にも光が当たるようになったのです。これが、AIテクノロジーによる製造業への大きな恩恵のひとつであると言えるでしょう。

例えば、稼働率・不良率などの具体的な改善目標がここにあるとします。「それらの目標を達成する為に何をするべきか」という事を考えた時、「見える化」のデータが無い状態では、あたかも床に針を探すような困難な作業となるでしょう。しかし、AIによってあらゆる生産活動のデータを収集し、その「見えたデータ」によって成果との紐づけを行った時、そこから人が気付いていなかった新たな改善視点やルールを見出す事が出来るようになります。

また、これまで熟練の従業員が行っていた判断業務を、ひとつのマニュアルへとして出力する事も可能になり得ます。故障や不良が起きやすい兆候を導き出すような事も出来るでしょう。サンプル工程情報をAIに学習させ、工程を自動制御させるような方法も考える事が出来ます。適材適所(条件に見合ったAIを適用する事)の条件が整えば、これらの高度な「見える化」の恩恵を、製造業は大いに享受する事が出来るのです。弊社が行っているAIに異常かどうかの判断をさせる研究についてはこちらからご覧ください。

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