AIと異音判定の関係について説明します!
このようにAIを音の分野にも応用することでより効率的に多くの場所で、熟練工並みの高精度で異音の検知が行えるようになりました。また、同時にリスクを最小限におさえつつ、合理的かつ効率的な保守・メンテナンスを行うことができるという効果も期待されています。
ここで、弊社で開発した異音検知AIの例についてご紹介します。弊社の音のAIは以下のような音を判別することが出来ます。
[上] 人の声と思われるもの [下] 人の声ではないと思われるもの
[上] 正常なモーター音 [下] 異常と思われるモーター音
そして、現在ではこのニューラルネットワークの考え方から発展した畳み込みニューラルネットワーク(Convolutional Neural Network, CNN)と呼ばれるものが広く使われています。当初、CNNは画像認識の分野で大きな成果を収めたネットワークだったのですが、その性能の高さから最近では音の判定など様々な分野へ応用されています。異音検知AIはこのCNNを用いて学習をしております。
では、入力音声から異音を検知するAI、つまり、「異音」と「正常音」を判別するAIを作るにはどうすればよいでしょうか。
先ほど述べた通りAIが判別を行うには、入力情報と作成したAIモデルの情報と対応付ける必要があるので、「異音」と「正常音」を対応付けるための大量の「異音」と「正常音」のデータ、学習が必要となります。
ここで、重要なのが学習に使用する音データが必ずしも高音質でクリアなものではないことです。この異音検知AIを、監視対象以外の音が多く発生しやすい環境で使用したいと考えてみてください。例えば、人の話し声が入りやすい環境や、監視対象以外に様々な機械がある工場、監視対象と似た機械が複数並んでいる環境などです。もし仮に、クリアで高音質な「異音」だけで学習させてしまった場合、たとえ正常な動作をしていたとしても誤って異常と検知されてしまう可能性があります。館内放送や話し声、隣の機械の音など、正常であるにも関わらず環境音で監視対象に異常が発生したと検知されてしまうと困りますよね。
このように環境の影響にできるだけ左右されないようなAIを作るために、あえてノイズの混じった音を学習させる必要があります。混ぜるノイズの例としては、人の声やプラスチック音、金属音などがあります。
これらの大量の「異音」データと「正常音」データをCNNを用いて対応関係を学習させることで、環境音にできるだけ左右されないような、対象だけを厳密に監視する異音検知AIを作成することができます。
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