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アメリカで既に導入されているDXの事例4選のご紹介
アメリカではDXが様々な企業で取り入れられています。
日本においてはなかなかDX化が進んでいないのが現状です。その理由として、強いリーダーシップを発揮できる経営者が少ないことや、デジタル技術を活用できる人材が少ないことが挙げられます。故に、今必要なのは海外の事例から学び、日本に取り入れやすい形で導入すること。新しい価値を創造する事においては不得意な日本ですが、まずはモデルケースとなるアメリカのDXについて見ていきましょう。
現在の日本が置かれている状況
現在日本が抱えている課題として、少子高齢化による人手不足や過疎化による地方の労働力の減少、そしてそれに伴う業務の効率化があります。
2025年には第一次ベビーブームに生まれた世代が75歳以上になり、人口の中で最も多い割合を占める事になります。故に、従来のシステムのままでは少子化によって労働力はどんどん不足し、負担ばかりが増えてしまいます。それを改善するために、注目されているのがDXでした。
経済産業省を始めとして様々な業界でDXの推進は行われています。しかし、いまいち進んでいないのが現状です。情報処理推進機構(IPA)によると、DXに取り組んでいると答えた日本の企業は全体の45%と、アメリカの72%に大きく目おとりする状態にあります。
アメリカでのDX事例
ここからは、アメリカでのDX事例を見ていきます。まずは、宅配ロボットについてです。
1 宅配ロボット
コロナ禍に入りデリバリーサービスUber Eatsが流行りました。お店に負担をかける事なくデリバリーを行えるのは大きなメリットですが、DXを取り入れる事でさらにそのメリットが大きくなったのが、宅配ロボットの登場です。
・ロボットによる自動配達のKiwiBot
アメリカの新興企業”Kiwi Campus”はKiwiBotという宅配ロボットを開発しました。腰ほどの高さにも満たない小さな機体で、搭載されたカメラで街中を監視しながら全自動で走ります。ただ、ロボットが全自動で街中を走ると聞いた時、多くの方は信号や障害物にぶつかる事を懸念されるかと思います。しかし、その問題は搭載されているカメラによって、段差があればゆっくり進むようスピードをコントロールし、交差点では人に並んで一緒に信号が変わるのを待ちます。
KiwiBotはまだ試験的な段階であり、混雑時ではスタッフが代わりに配達を行うなど、まだまだ改善点はたくさんあります。しかし、それを踏まえてもKiwiBotには大きなメリットがあります。まずは機体のコストが30万円ほどと手頃で、配達にかかるコストも$4ほどとUber Eatsに比べても破格の安さ。その代わりに配達にはそこそこ時間がかかってしまうそうですが、人手不足と配達料の安さ両方をとっても、大きなメリットがあります。
・リモートコントロールによる配達COCO1
ロボットによる配達サービスを行なっているのは、Kiwi Campusだけではありません。クリエイティング・カリナリー・コミュニティーズは2019年に設立されたスタートアップ企業で、重さ22.6kgによる機体で約4.8キロ先まで品物を運ぶことができます。
COCO1はKiwiBotのように全自動という訳ではなく、パイロットによるリモートコントロールで配達を行います。機体に搭載されたカメラとセンサーで周囲の状況を確認しながら、交通に配慮した安全なルートを計画することができるのです。
また、この機体はセグウェイ社との共同開発であり、アメリカでは既に1000台が配備されているとか。パイロットによるコントロールが、ラジコンのように終始操作するものなのか、もしくは1人のパイロットが複数の機体を同時に管理するのか。詳しい仕組みは不明ですが、日本の街中を走り回るロボットを目にする日も、そう遠くないかもしれません。
2 無人コンビニ
店舗経営で一番費用がかかるのは人件費ですが、アメリカには現在無人のコンビニが存在したりします。もちろん、客が無人ではなく従業員が無人のレジですが、その名もAmazon Go。2016年にAmazonの従業員向けに開店し、2018年には一般の方向けにも開放されているそうです。
Amazon Goを利用するには、専用のアプリをインストールし、入り口でQRコードを読み込ませることで入場できます。店内に入るとカゴの類は一切なく、陳列されている品物は手にとってすぐにカバンに入れてしまっても構いません。AIや数々のセンサーが品物の行方を把握し、自動的に精算されるからです。故に、店内にはレジの類も一切ありません。レジを通さず品物を持ち出す行為には、なかなか慣れが必要そうですが、お店にとっては万引きの可能性を限りなく下げることができるため、メリットは大きそうです。
3 無人タクシー
世界中で車の自動運転の開発が行われていますが、その点においても日本より進んでいるのはアメリカです。自動運転には6段階のレベルがあり、日本企業の多くは限定された状況で自動運転できるレベル3となっているのに対して、アメリカではアプリで配達が行えるレベル4の自動運転が可能となっています。
アプリによる自動配車サービス”Waymo One”や自動運転を手掛けるGM社の子会社”Cruise”など、様々な企業で無人タクシーのサービスが行われており、2018年には補助員の同乗が条件だったのも、2019年には補助員なしで自動運転が可能になっています。
当然ながら、自動運転が可能になれば運転手は要らないため、将来的には料金が安くなることも考えられます。支払い方法に関しても、Uberのようにアプリによる決済を前提とすれば、料金未払いで乗り逃げなども起きづらいと言えます。
4 アプリを活用した計測
コロナ禍で外へ出づらくなると、当然ながらお店で試着をしながら服や靴を選ぶことが難しくなります。オンラインショップで選ぼうにも、目で見てみないとイメージと違ったり、サイズ感が異なることもあり得ます。その問題を解決するのが、アプリを活用した計測です。
・足のサイズを図るNIKE
靴は足の大きさによる単純な計測だけでなく、靴の横幅を始めとしたフィット感が重要な商品です。故に、NIKEでは好きなシューズを選ぶと、自分の足に適したサイズを教えてくれるアプリを開発しました。
アプリをインストールしたら、足を揃えて立ち、床に向けてカメラを向けます。たったそれだけでサイズを計測してくれるため、オンラインショップでよくある”希望のサイズ感とのずれ”をなくす事ができます。
・家具の配置をARで組み合わせるIKEA
家具を買う時事前に計測していないと、家の配置に合わせたサイズの家具を選ぶことができず、買ったはいいものの上手くはまらないことも考えられます。また、仮に事前に計測していて、複数の収納ボックスなどを購入するときは、全て合わせたときに上手くはまるかどうかを考えるのは、非常に面倒な作業です。
そこで、ARを活用して好きな家具を家の中に配置し、空間のデザインやサイズ感を図ることの出来るアプリを開発しました。全ての商品を配置できるわけではないそうですが、事前に活用しておけば購入時のイメージのズレを最小限にすることができます。
【まとめ】アメリカでのDX事例4選
DXを取り入れた新しいサービスの開発は、とても面白いもので溢れており、かつ日本が抱える労働力の減少や効率化の問題にも大きく貢献する事ができます。自動運転を始めとして、現段階ではまだまだ取り入れにくいサービスも多いですが、これらアメリカにおける事例を活用することで、2025年の壁問題も解消に向かう事でしょう。
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中国におけるDXを活用した最新サービスについて様々な事例を紹介しながら分かりやすく解説をします。以下の記事でイチから解説します!是非ご覧ください!
>> 中国におけるDXを活用した最新サービス事例5選
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