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ChatGPTに学習させない設定(オプトアウト)のやり方【2026年版】

ChatGPTに学習させない設定(オプトアウト)のやり方【2026年版】

ChatGPTに学習させないとはどういう意味か

ChatGPTに何かを入力すると、OpenAIはその会話をモデルの品質改善に役立てる可能性がある。これが「学習に使われる」状態であり、初期設定(既定)ではこの利用が有効になっている。

個人ユーザーが懸念するのは主に二点だ。一つは、仕事上の機密に触れる文章や社名・氏名を含む文書をそのまま入力してしまうこと。もう一つは、プライベートな悩みや健康情報など、第三者に渡したくない情報をチャットに書き込んでしまうことである。

「学習させない」とは、厳密には「OpenAIがモデルの改善目的でその会話データを使用することにオプトアウトする」という意味になる。設定をオフにすれば、少なくともモデル改善への使用は停止される。ただし、安全性レビューなど一部の目的での利用は残りうるとOpenAIは説明しており、入力した情報がゼロリスクになるわけではない点は最初に押さえておくべきだ。

個人情報保護委員会も2023年6月に生成AIサービスの利用に関する注意喚起を公表しており、生成AIへの個人情報入力には慎重な姿勢を求めている(出典:個人情報保護委員会「生成AIサービスの利用に関する注意喚起等について」https://www.ppc.go.jp/news/careful_information/230602_AI_utilize_alert/)。設定の変更は、その姿勢を実装する最初の一手といえる。

ChatGPTに学習させない設定のやり方:モデル改善をオフにする

手順そのものはシンプルで、慣れた人なら1分以内に終わる。以下にPCブラウザを前提とした操作の流れを示す。スマートフォンアプリでも設定メニューの構成はほぼ同じだ。

  1. chatgpt.comにサインインし、画面左下または右上のアカウントアイコンから「設定」を開く。
  2. 設定画面の中から「データコントロール」または同等のプライバシー関連メニューを選ぶ。
  3. 「すべての人のためにモデルを改善する」のような表記のトグルを確認し、オフ(無効)に切り替える。

この操作が完了した時点から、以後の会話はOpenAIのモデル改善に使用されなくなる。過去の会話に遡及してオプトアウトされるわけではないため、機密性の高い内容を過去に入力していた場合は、当該会話をチャット履歴から個別に削除するか、全履歴を一括削除する操作も合わせて検討したい。削除操作も同じ設定メニューから実行できる。

なお、メニューの文言はOpenAIが随時変更することがある。手順が見つからない場合はOpenAIの公式ヘルプ(help.openai.com)を参照するのが確実だ。

①設定を開くアカウントアイコン→「設定」②データコントロールプライバシー関連メニューを選択③トグルをオフ「モデルを改善する」をオフに切り替え完了以後の会話は学習に不使用
図:ChatGPTに学習させない設定を完了するまでの3ステップ。設定画面のデータコントロール系メニューからモデル改善をオフにすれば即時反映される。

ChatGPTに学習させない使い方:一時チャットを活用する

オプトアウト設定を有効にしても、履歴そのものはアカウントに残る。「履歴にも残したくない」「一度きりの検索的な使い方をしたい」という場面では、「一時チャット」機能(Temporary chat)が有効だ。

一時チャットを選択して開始した会話は、チャット履歴に保存されず、OpenAIのモデル改善にも使用されない扱いになる。会話が終了すると記録が残らないため、氏名や住所が含まれる文章の校正、医療や法律に関する個人的な相談、社外秘に関わる資料の下書き補助など、痕跡を残したくないシーンに適している。

ただし一時チャットにも限界はある。会話が保存されないということは、後から同じ文脈を引き継いで続きを尋ねることができないということでもある。複数回に分けて作業を進めるプロジェクト型の使い方には向かず、その場限りの単発タスクに絞って使うのが現実的だ。

ChatGPTのプロジェクト機能を活用して作業を継続する場合は、ChatGPTのプロジェクト機能について詳しく解説した記事を参照してほしい。一時チャットとプロジェクトは用途が明確に異なるため、使い分けを意識すると運用の整理がつく。

設定後も続けるべき運用習慣:オプトアウトで安心しすぎない

オプトアウト設定は「モデル改善への使用を止める」ものであり、「入力した情報が外部に漏れるリスクをゼロにする」ものではない。現場での運用を考えると、設定変更に加えて次の習慣を維持することが重要だ。

機密情報はそもそも入力しない

個人名・社名・取引先名・契約金額・未公開の製品情報・医療情報・認証情報(パスワード等)は、オプトアウトの有無にかかわらず入力しないことが基本原則だ。入力してしまった場合は、その会話を設定メニューから削除する。削除の操作については、OpenAIの公式ドキュメント(help.openai.com)に手順が記載されている。

プランと設定の関係を把握しておく

無料(Free)プランとPlusプランでは、既定の状態では会話がモデル改善に使われる可能性がある。一方、BusinessプランとEnterpriseプランは入力データが既定でモデル学習に使用されない設計となっている(出典:ChatGPT料金プラン公式ページ、およびOpenAI Business ChatGPT pricing)。

以下の表に各プランの学習設定の既定状態を整理する。

プラン 月額(USD) モデル学習への利用(既定) 個人が変更可否
Free $0 有効(既定) 設定からオフに変更可
Go $8 有効(既定) 設定からオフに変更可
Plus $20 有効(既定) 設定からオフに変更可
Pro $100/$200 有効(既定) 設定からオフに変更可
Business $25(年払$20) 不使用(既定) 管理者が組織単位で管理
Enterprise カスタム 不使用(既定) 管理者が組織単位で管理

個人利用で機密性の高いタスクを継続的にこなすなら、Plusプランでオプトアウトを手動で設定しておく運用が現実的な選択肢になる。料金プランの詳細はChatGPTの料金プランを比較した記事で確認できる。

オプトアウト設定のデメリットも把握しておく

モデル改善をオフにすると、OpenAIがユーザーの利用データをフィードバックに活用できなくなる。すなわち、自分の使い方を通じてモデルが改善される恩恵に貢献しなくなるという側面がある。機能的なデメリットとしては、一部のパーソナライズ機能が制限される可能性がある点だ。ただし、日常的に機密情報を扱う個人にとって、このトレードオフは明確にオプトアウトを選ぶ理由となる。

定期的に設定を確認する

OpenAIはサービスの仕様変更や規約更新を行うことがある。アプリのメジャーアップデート後や、利用規約の変更通知を受け取った際は、設定画面のデータコントロール系メニューを確認し、意図したとおりオフになっているかを再確認することを習慣にしたい。

ChatGPTの基本的な仕組みや機能全体についてはChatGPT総合解説記事も参照してほしい。また、タスク自動化や操作の自動化を検討している場合は、ChatGPTのタスク機能Operator(操作自動化)機能の解説も合わせて確認することで、データの流れをより正確に把握できる。

この設定で解決しないこと:限界を正確に知る

オプトアウトをめぐっては、過剰な期待と過剰な不安の両方が見受けられる。実態を正確に把握するために、設定でできることとできないことを整理しておく。

できること:モデル改善目的での会話データ使用を停止すること。一時チャットで履歴を残さずに利用すること。過去の会話を削除してデータを消去すること。

できないこと:OpenAIのサーバーへの一時的な通信そのものを止めること(ChatGPTはオンラインサービスである)。安全性や不正利用のレビューなど、OpenAIが利用規約上留保している利用目的を完全に排除すること。入力した情報が今後いかなる形でも参照されないことを技術的に保証すること。

文部科学省が2024年に発表した生成AI活用に関するガイドラインでも、生成AIに入力するデータの取り扱いには十分な注意が必要との見解が示されている(出典:文部科学省「初等中等教育段階における生成AIの利用に関する暫定的なガイドライン」https://www.mext.go.jp/content/20241126-mxt_jogai01-000038813_03.pdf)。この姿勢は学校教育に限らず、個人利用においても参考になる基準だ。

要するに、「学習させない設定=入力してよい情報の範囲が広がる」と解釈するのは誤りであり、「機密情報は入力しない」という大前提の上に設定変更が乗っかる、と理解するのが正しい。

なお、組織・企業のガバナンスや監査証跡の観点からのセキュリティ対策は本記事の対象外だ。法人での管理体制については、ChatGPTのセキュリティ・ガバナンス関連記事を参照してほしい。

カスタムGPTsを業務に使っている場合は、ChatGPT GPTs(カスタムGPT)の解説記事でデータの取り扱い方針も確認しておくとよい。


まとめ:ChatGPTに学習させない設定は、設定画面のデータコントロール系メニューからモデル改善をオフにするだけで完結する。一時チャットも組み合わせれば、履歴を残さない運用も可能だ。ただし設定はあくまで最初のステップであり、機密情報をそもそも入力しないという運用習慣が最も重要な防衛線になる。

弊社クリスタルメソッドが開発するDeepAIは、実在の人物の容姿・表情・声を再現するバーチャルヒューマン/AIアバターソリューションです。接客・研修・面接練習などの用途に特化しており、受講者の表情・感情・緊張度を発話タイムラインに沿って解析・可視化する機能を備えています。ChatGPTとは異なるアーキテクチャで設計されており、データの取り扱いポリシーも個別にご説明しています。ご関心のある方はお問い合わせください。

参考文献

監修

河合 継(クリスタルメソッド株式会社 代表取締役)

AI・ディープラーニングに関する特許16件の発明者。過去、国立がん研究センターとの共同研究や、テレビ番組でのAI解説実績を持つAI研究者として、AIの研究開発を主導している。
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