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シンギュラリティの意味とは?言葉の意味や2045年問題の到来についてもわかりやすく解説!
シンギュラリティ(技術的特異点、Technological Singularity)とは、人工知能や他の技術が人間の知能を超える未来の時点を指します。一部の専門家は、シンギュラリティが人類にとってポジティブな影響をもたらすと主張していますが、他方で、潜在的なリスクや倫理的な問題について懸念する声もあります。
この記事では、研究者や著名人によるシンギュラリティに関する意見を交えて、AIを専門に研究開発する会社の視点から
・シンギュラリティの意味
・いつ起こるのか
・そもそも来ないという疑問
・シンギュラリティ後の未来予想
についてわかりやすく解説していきます。
シンギュラリティとは?
シンギュラリティの意味を分かりやすく解説します。
シンギュラリティの意味
シンギュラリティ(Singularity)とは日本語で「特異点」を示し、IT業界では「技術的特異点」という意味で用いられています。
シンギュラリティ(技術的特異点)とは、AIが人間の知能を超える時点や、それが原因で私たちの生活に大きな変化が起こることを意味します。
意味を分かりやすく伝えるために、シンギュラリティとは「AIが人間を超える時期」と説明されることが多いです。
しかし、本当の意味でのシンギュラリティとは、人間と同等のAIが誕生し、人間の行動や思考を助け、人間の代わりになるという概念のことです。
つまり、AIの力だけではなく、人間とAIとの協力により私たちの生活や社会に大きな変化が起きるということです。
人工知能研究で有名なレイ・カーツワイル博士は「シンギュラリティはAIがもたらす世界の変化を示す未来予想上の概念」と提唱し、「人工知能(AI)が人間自身の持つ情報量、処理速度、知識共有能力と融合することだ」と定義しています。
これにより人間の知性は現在の何兆倍もの力を発揮し、生物学的限界を超えると言えます。 参照:The Singularity is Near
シンギュラリティの歴史
シンギュラリティという言葉はいつ現れ、いつ頃から一般に知られるようになったのでしょうか。
シンギュラリティの言葉の歴史を見てみましょう。
シンギュラリティという概念の発想
AIの研究が始まったのは、第一次AIブームといわれる1950年代になります。
このとき、ジョン・フォン・ノイマンが技術的な文脈で「特異点」という言葉を初めて使ったとされており、その内容をスタニスワフ・ウラムと言う人物が書き残しました。
内容は以下の通りになります。
「あるとき、進歩が速まる一方の技術と生活様式の変化が話題となり、どうも人類の歴史において何か本質的な特異点が近づきつつあって、それを越えた先では我々が知るような人間生活はもはや持続不可能になるのではないかという話になった。」
この時代に、決められたルールの下であればコンピュータは問題に対する回答を導き出せるようになりました。
続く第二次AIブームと呼ばれる1980年〜1990年代には特定の領域に置いて情報を詳細に導き出すことに成功しています。
AIの研究開発が盛んになり、需要と共に高性能なコンピュータが次々と開発されていきました。
シンギュラリティ到来が現実味を帯びる
2006年から現在までを第三次AIブームと称し、特に代表的な進化として機械学習やディープラーニングの登場が挙げられます。
これまでは、人間が与えたルールをもとに問題を解決するだけでしたが、
特に2012年以降は人間の脳を構成する神経細胞のネットワークを再現するニューラルネットワークを適用した「ディープラーニング」の爆発的な普及もあり、AIの能力は加速度的に成長していきました。
AIが自ら試行し解決策を見つけ成長する。このプロセスが、AIが注目されるようになった大きな理由といえます。
この急速なAIの発展により、AIの能力が人間を超えるシンギュラリティが起きるのでは無いかという考えが広まり、2045年問題などが提唱され始めました。
シンギュラリティはいつ起こる?
シンギュラリティはいつ起こるのでしょうか。
ムーアの法則と収穫加速の法則と呼ばれるAIの進化のスピードを予測する理論に基づいて計算を行うと、シンギュラリティは2045年に起こるとされ、2029年頃にシンギュラリティの前段階であるプレシンギュラリティが起こるとされています。
このようにシンギュラリティはプレシンギュラリティを経て起きるため、急に起きる現象ではなく、徐々に起きる現象だと予想されます。
次に、プレシンギュラリティ、シンギュラリティが起こるとされている2045年に起きる問題や影響を称した2045年問題、2045年以外でシンギュラリティが起きるとされる仮説について解説します。
プレシンギュラリティとは
プレシンギュラリティ(前特異点)とはシンギュラリティの前段階を意味する言葉です。
これは、人間並みの知能を持つAIにより、社会生活に大きく変化が生じる時期を意味します。
近年スーパーコンピュータなどのテクノロジーの著しい発展によって、プレシンギュラリティもいつ起こるか注目が集まっており、大体2029年頃ではないかと言われています。
プレシンギュラリティが及ぼす社会への影響としては、
〇貨幣がなくなる・・・取引がすべてデジタル化されるため
〇人間が働かなくてよくなる・・・すべての仕事がAIやロボットに置き換えられるため
〇無料で生活必需品が提供される・・・AIによる自動化が進み、生活必需品の生産コストがゼロになるため
などが考えられています。
2045年問題とは?
シンギュラリティという言葉を提唱したカーツワイツ氏は、2045年にシンギュラリティが起こると予測しました。
カールワイツ博士の著書に、”シンギュラリティは近い ―人類が生命を超越するとき”英語で「The Singulaity Is Near」というものがあります。
その著書の中で、プレシンギュラリティが起こると、AIは人間の思考能力を遥かに上回るであろうと予測されています。
そしてその勢いのままAIが成長を続ければ、10万円で購入できる一般的なコンピュータが人間の脳の100億倍になるとして2045年にシンギュラリティが起こると予測しました。
これが2045年問題です。
2045年以外の仮説
シンギュラリティが起きる時期の仮説は2045年以外にもあります。
スチュワート・アームストロング氏は2012年に開催されたシンギュラリティサミットの中で、シンギュラリティが実現するとされる年の中央値が2040年であると発表しました。
また、日本の天文学者である松田卓也や、日本の電子物理学者である斎藤元章は2030年にもシンギュラリティが到達するのではないかと予想しています。
シンギュラリティが起きる根拠
2045年頃シンギュラリティが起こる根拠としては、ムーアの法則と収穫加速の法則があげられます。ここでは、この二つの法則についてわかりやすく解説します。
ムーアの法則とは?
ムーアの法則とは、集積回路に使われるトランジスタの数が18ヶ月ごとに2倍に増えるという経験に基づく予測のことです。
引用:ムーアの法則 | Wikipedia
インテル社の創業者である、ゴードン・ムーア氏が1965年に最初に論じた法則で、年々トランジスタの性能が向上するに連れて容量の大きなトランジスタが登場すると予想しました。
つい最近まで、この予想の通りにトランジスタの集積度は倍に倍に増え、現在の集積度はこの法則が初めて言及された当時の1億倍以上になっているのです。
このハードウェアの発展によって、シンギュラリティの到来が現実味を帯びてきています。
収穫加速の法則とは?
収穫加速の法則とは、技術の発展や進歩に置いて、その性能が直線的ではなく指数関数的に向上する法則です。
新しい技術が開発されると、それらを応用しさらに技術の開発に利用されます。
するとこの開発の間隔は一定ではなく、指数関数的な速度で次の技術革命が起こるように加速していくという法則です。
人類史を振り返ると、
時期 | 進歩 |
約20万年前 | ホモ・サピエンス誕生 |
約1万年前 | 農業革命(土器の発明) |
250年前 | 工業革命(機械化、車の発明) |
60年前 | AIの概念が発明 |
7年前 | AIが画像認識で人を超える |
5年前 | AIがゲーム(碁)で人を超える |
このように、明らかに進歩が加速していることが分かります。 そのため、近い未来にシンギュラリティが訪れて世界が一変してしまうのでは、という懸念が生まれているのです。
シンギュラリティが否定される理由
シンギュラリティがいつ起こるのかについて議論したばかりですが、シンギュラリティについて、様々な分野の学者の中で「ありえない」、「来ない」という反対派の意見もあります。
「人工知能は人間ではないので、人間と同じようには考えない」
「ロボットには独立した目標および欲求がない」
ー スタンフォード大学の教授であるジェリー・カプラン氏より
そもそもシンギュラリティと関係した議論における『人間の脳を超える』という言明自体がうまく定義できていない
ー 日本の生命情報科学者の合原一幸の編著「人工知能はこうして創られる」より
他にも、来ない理由として以下があげられます。
- 2020年ごろにムーアの法則が限界を迎えると言われている
- 技術的なブレイクスルーを果たすために必要になる新たな物理現象や新素材の発見には物理実験が必要であり、多大な費用と長い時間が必要になる
- 人間の脳はアナログ処理とデジタル処理のハイブリッドで作動するため、フルデジタルを前提とするコンピューターでは極めて大規模な物理シュミレーションが必要で実用に耐えない
- 人間により設計されたAIは他律システムであるため、未知の状況を前にしても自ら判断して行動することはできない
このように、「シンギュラリティは近い」という考え方に対し、「シンギュラリティは来ない」「シンギュラリティはありえない」という否定的な考え方もあります。
技術が向上して人間の仕事を代わるようになっても、シンギュラリティで予想されているような、AIが自我を持って新たなAIを開発するなど、人間が考えられないような域に達することはなかなか難しい、つまりシンギュラリティは来ないと考える人たちも多くいるようです。
シンギュラリティ後の未来予想
実際に2045年にシンギュラリティが起きたとして、シンギュラリティが起こることのメリットとデメリットには何があるでしょう?
ここでは、シンギュラリティ後の未来予想として、そのメリットとデメリットに分けてわかりやすく説明します。
シンギュラリティのメリット
まず、未来予想としてメリットについて説明します。
ここでは、仕事に関してのメリットと身体に関してのメリットについて取り上げます。
仕事へのメリット
仕事でのメリットについて、現在予想されていることは以下の3点です。
- データをもとに分析、予測
- 効率化
- 人為的なミスをなくす
このことを踏まえると、一般的に以下のような分野で活躍が期待されます。
- マーケティング
- 金融
- 製造
- ヘルプセンター
AIは統計されたデータや事実だけをもとに、分析やサービスを行うため、より業務の効率化を目指したり的確なサービスを行ったりすることが可能です。
例えば、新規で出店したいときにAIがマーケティングを行えば人流や立地条件など様々な条件をこれまでの統計データに基づき分析できます。
定量的なデータを用いることができるため、立案にも役立つことが期待されます。
このように「AIが人間の仕事を奪う」ではなく、今後は「AIの分析したデータを活用して人間が判断する」という構造が予測されています。
現代のテクノロジーでは、まだAIが「判断する」ことはできないためこうした構造になっています。
しかしシンギュラリティが起こる場合、AIの存在意義は大きく変化する場合もあることを念頭に入れておく必要があるでしょう。
身体へのメリット
シンギュラリティは、人間に物質的な影響を与えるまでに至ると考えられています。
それは、AIとテクノロジーを用いることによる身体の拡張です。
身体の拡張とは、人間の身体能力や知覚を強化することです。人とAIやテクノロジーが融合することで、運動神経、視覚の大幅な強化が期待されています。
また、シンギュラリティ後は人間の意識をデータ化して脳の外部に保存したり、そのデータをAIがインストールする事ができるかもしれません。
さらに医療の現場でAIが活用されることにより、今では予想もできない治療が出来る可能性もあります。
こちらはシンギュラリティに関する著書で有名なレイ・カーツワイル氏のTEDトークです。身体の拡張について演説しています。
シンギュラリティのデメリット
次に、デメリットの未来予想です。
シンギュラリティは産業と雇用を一変させてしまうと言われています。
また、シンギュラリティは私達の人間としてのあり方も大きく変えると予想されています。
雇用のへのデメリット
シンギュラリティで特に大きく変わる点は、「雇用」であると考えられます。
2014年にイギリスのオックスフォード大学の准教授であるマイケル・A・オズボーン氏が発表した論文「雇用の未来ーコンピューター化によって仕事は失われるのか」内で、20年後には今ある仕事の47%はなくなるという結論が導き出されており警鐘を鳴らしています。
シンギュラリティ後の雇用の変化に興味のある方は以下の記事をご覧ください!
>> シンギュラリティによる雇用の変化
シンギュラリティへの対策
AIは毎日進歩しています。
それでは、我々人間はシンギュラリティへどんな対策を取ればよいのでしょうか。
結論、人間の強みである、発想力、想像力などを磨くことが重要になります。
シンギュラリティ後も活躍するためには、様々な経験をつんで、いろんな勉強をして、たくさんのことに興味をもつことが大切になってきます。
たくさん本を読むことで、想像力や、様々な物事の捉え方を学ぶことができます。
また機械は文章を分析したり、保存することがメインとなりますが、人間は本を読んで考えることができます。
そして、人間の強みである、自分の感情を表現したり、空気を読んだりする、対人能力を磨いていくことがシンギュラリティ後は大切となります。
人間は善悪を下すという観点において、AIより優れています。
AIは昔のデータを学びそこから結論を導き出します。
人間は感情や、原因など様々な要素を機械的に判断せずに、人工知能とは違う方法で善悪を判断することができます。
AIが成長すれば、私たちの生活は便利になり、娯楽は増え、より充実したものになります。
しかしその一方で、私達はシンギュラリティのメリットだけでなくデメリットにも向かい合っていかなければなりません。
シンギュラリティが到来したときに、人間らしさを失わないためにもです。
シンギュラリティに関する著名人の考え
シンギュラリティについて、世界の研究者たちはどのような考えを持っているのでしょうか。
シンギュラリティという言葉を有名にした著名人たちのシンギュラリティに対する考えを見てみましょう。
進化の6つのエポック(レイ・カーツワイル)
未来学者であるレイ・カーツワイルは、宇宙における情報の進化は6つの段階を経るとし、進化の6つのエポックと名付けています。進化の6つのエポックにおいて、エポック5は技術的特異点のことを指しています。進化の6つのエポックは下記の通りです。
エポック | 到達点 |
1 物理と化学 | 原子構造の情報 |
2 生物 | DNAの情報 |
3 脳 | ニューラル・パターンの情報 |
4 テクノロジー | ハードウェアとソフトウェアの設計情報 |
5 テクノロジーと人間の知能の融合 | 生命のあり方(人間の知能も含む)が、人間の築いたテクノロジー(指数関数的に進化する)の基盤に統合される |
6 宇宙が覚醒する | 宇宙の物質とエネルギーのパターンに、知能プロセスが充満する |
この5の段階がシンギュラリティです。
「進化は間接的に作用する。ある能力が生み出され、その能力を用いて次の段階(エポック)へと発展する」とカーツワイルは主張しました。
超人間的知性(ヴァーナー・ヴィンジ)
ヴァーナー・ヴィンジは、考えられうる人類を超える知性を創造する方法として、以下の4つのポイントを挙げています。
◯超人間的知性を持ったAIの開発
◯巨大コンピュータネットワークの「目覚め」による超人間的知性の獲得
◯ブレイン・マシン・インタフェースによる人間の強化
◯バイオテクノロジーによる人間の生物的知性の増強
上記のもの以外に、向知性薬の利用、AIアシスタント、精神転送などが提案されています。
いずれかのものが実現することはシンギュラリティへの到達を意味します。
この中で、一般に「超人間的知性を持ったAIの開発」が最も現実的だと考えられています。
シンギュラリティに対する意見
シンギュラリティへの意見(ヒューゴ)
オーストラリアの人工知能の研究者である、ヒューゴ・デ・ガリスは、今世紀後半に人工知能は、人類の1兆倍の1兆倍(10の24乗)の知能を持つ可能性があるとし、さらに人工知性の開発に成功すれば、人類の1兆倍の1兆倍の1兆倍(10の36乗)の能力を持つことになるとしています。
超人間的知性の中には、人類の生存や繁栄と共存できない目的を持つものも存在するのではないかと考えられています。
知性の発達とともに人間にはない感覚、感情、感性が生まれる可能性もあり、ヒューゴ・デ・ガリスは、AIが人類を排除しようとするかもしれないとし、その時、人類はそれを止めるだけの力を持たないかもしれないと述べ、シンギュラリティについての懸念を示しています。
シンギュラリティへの意見(ポール)
アメリカ合衆国の未来予測学者で、弁護士、エッセイストである、ポール・サフォーは、AIは指数関数的に成長するものの、それは人間の能力を高める仕組みとして存在すると予測しており、シンギュラリティの実現が人類にプラスになると肯定しています。
シンギュラリティへの意見(ホーキンス)
ジェラルド・S・ホーキンスは、著書『宇宙へのマインドステップ』(白揚社、1988年2月。原著は1983年8月)の中で「マインドステップ」について言及しています。
著書の中で「マインドステップは、人類の新たな展望、ミームやコミュニケーションに関する発明」と定義。
そして、今後のマインドステップの発生時期を明言し、次のマインドステップは2021年、その後2つのマインドステップが2053年までに来ると推測をしました。
シンギュラリティへの意見(その他)
また、Singularity Salonというシンギュラリティを語る会があります。
この会は日本の天文学者である松田卓也さんが、専門家と一般市民のシンギュラリティに対する意識を改革するという目的で設立しました。
YouTubeで定期的に無料配信されています。
人工知能技術とシンギュラリティ
今の人工知能の技術は?
シンギュラリティが起こると様々な影響が起きることは分かりました。では、今の技術のレベルはシンギュラリティが起きる技術レベルと比較していったいどれくらいなのでしょうか?シンギュラリティが起きうる水準まで今の人工知能は発達しているのでしょうか?最新の研究結果を紹介します。
脳型コンピューター
東北大学は2022年1月14日、同大学と英ケンブリッジ大の研究グループが、脳の神経回路を構成するシナプスの動作を模倣した「神経模倣素子」の応答速度が決まる要因を解明し、神経模倣動作をモデル化する方法を発見したと発表しました。
神経模倣素子の動作原理を解明し、脳型コンピューターへの応用に期待 東北大など研究グループ ーfabcross for エンジニア
これにより、脳の情報の処理の仕方を模倣した「脳型コンピューター」の研究が進むと考えられます。
従来のコンピューターでは、今後進むAIの性能向上による膨大な計算に耐えられず、シンギュラリティへのネックになると言われていますが、「脳型コンピューター」は従来のコンピューターより小型、低消費電力で稼働でき、シンギュラリティに近づく発見となるかもしれません。
量子コンピューター×人工知能
人工知能の性能を上げるためには、大量のデータを使って学習しなければならないため、育成のためには、高性能かつ省電力なコンピューターが必要となります。
量子コンピューターなら従来のコンピューターを遥かに上回る速度、規模で計算が可能になり、人工知能が急速に発展しシンギュラリティに近づくかもしれません。
日本政府は、2022年4月22日に「統合イノベーション戦略推進会議」を開き、今年度中に国産の量子コンピューターの初号機を整備するほか、大規模な災害が起きた際の電力や水道などのインフラへの被害をAIで予測し、対策につなげると発表しました。
政府 AIや量子技術に関する新戦略まとめる ーNHK NEWS WEB
今後、量子コンピューターと人工知能の研究がさらに加速する可能性があります。
量子コンピューター
2022年3月18日、大阪大学はNTTとの共同研究グループが、実用化のために必要な量子コンピューターの規模を、従来に比べ最大で 80%削減するハイブリッド量子誤り削減法を提案したと発表しました。
実用化に必要な誤り耐性量子コンピュータの規模を飛躍的に小さくする技術を開発 ー国立研究開発法人 科学技術振興機構
量子コンピューターの開発では量子ビットの高い誤り率が最大の課題であり、この課題を解決するため、量子誤り訂正と量子誤り抑制という、2つの誤り対策手法が独立して提案、研究されてきました。しかし前者は現存のものより遥かに大規模な量子コンピューターが必要、後者は小規模な量子コンピューターにしか適用できないという欠点がありました。
上記の研究ではこの2つの手法を組み合わせ、これにより従来の計算機よりも高速かつ正確に実用的な問題を解くために必要な量子コンピューターの規模が削減され、量子コンピューターの実用化が早期化されると期待されます。
量子コンピュータについて詳しく知りたい方はこちらへ!
>> 量子コンピュータ入門
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まとめーシンギュラリティとどう向き合うか
ここまでシンギュラリティという言葉の意味と実際に起こった際の変化、シンギュラリティによる私たちの生活への影響について記述してきました。
先程も触れたように、研究者の間でも、「シンギュラリティが起こる」という意見と、「シンギュラリティはありえない、来ない」という意見に分かれており、慎重に議論されています。
しかし、これまでAIの技術発展により私たちの生活は豊かになり、それに応じて社会や働き方が変化してきました。
もし仮に、シンギュラリティが避けられないのであれば、来る2045年に備えて知識を蓄えその時代に適応できる方法を模索しなくしなければなりません。
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