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AIができないことを詳しく解説。これからの時代生き延びるために
本記事はAI(人工知能)にできないこと・限界に特化し、ゼロから1を生む創造性・人間と同じ感情理解・責任判断などAIが苦手とする領域を具体的に解説します。AIの意味・定義・歴史・基本技術の基礎はAIとは?意味・定義の基礎ガイド、AIにできることはAIにできることの解説をご覧ください。
4.AIにできること、できないこと
それでは、2022年時点では、人工知能にはどのくらいのことができるのか、できないことは何なのか、以下に整理します(その後もAI技術は急速に進化しています)。
4-1.できること
まず、できることを考える場合、何が期待されていて、どこまでできているのか、という点が重要です。特にAIの役割として期待されており、現時点である程度実用化されているものとして、①データに基づく予測、②画像認識、③音声認識、④自然言語処理があげられます。
①データに基づく予測
人工知能によって、蓄積されたデータからある事情の発生確率や将来的な傾向値を予測することは、特にビジネスにおいて期待される能力点です。
発生確率は、機械などの故障や劣化の予測、特定の病気の発症率といったものが想定されますし、傾向値では需要予測や不動産価格などビジネスに直結するものが既に実用化されています。
②画像認識
画像認識は、監視カメラによる顔認識システム、製造ラインにおける不良品の検出システムなど既に実用化されていることはご存知でしょう。
これも、膨大なデータの蓄積から、顔や製品といった物体の特徴量を自動的に学習し差異を判断するもので、AI技術の活用と言えます。
③音声認識
音声認識もSiriやGoogleの音声入力はいうまでもなく、多くのアプリや製品に実装されている技術です。
その仕組みとしては、人間の音声情報を受け取ると、膨大なデータの蓄積から音声の特徴と一致する文字をパターンから選択し、音声データを文字データに変換するものです。
なお、音声認識は次項の自然言語処理の前処理段階ともいえます。
④自然言語処理
自然言語処理も、既に自動翻訳、カスタマーサービスの自動応答などに実用化されています。
これは、人間の話し言葉や書き言葉などの自然言語のデータを受け取ったとき、その意味を抽出して、その意味に基づいて必要な作業を行うものです。
人間が使う自然言語は、プログラミング言語とは異なり、前後の県警によって意味が変わるなどの曖昧さをもっていますので、この膨大な文章データ解析により曖昧さを正しい意味に判断することができなければ、行う作業も見当違いになってしまいます。
4-2.できないこと
現在のAI技術をもってしてもできないことはいろいろと考えられますが、よく言われるのは、人間の感情や感性といった部分に関すること、そして創造性に関することです。
感情や感性に関わる部分は、そもそもデータ化が難しい部分ですし、AIは過去のデータから回答を導くシステムですから、ゼロから何かを生み出すことは苦手です。
ここでは、できないことの事例として、①感情を読み取ること、②ゼロから何かを生み出すことと取り上げます。
①感情を読み取ること
人間が感情を読み取る仕組みは非常に複雑で、相手の表情やしぐさ、声のトーンや抑揚など、むしろ言葉の意味以外の部分から読み取ることが多いともいえます。
現時点ではAIには、こうした「ノンバーバル(非言語)・コミュニケーション」は困難ですが、表情やしぐさといったデータが蓄積されることで、将来的にはAIによる感情認識も可能となるかも知れません。
②ゼロから何かを生み出すこと
現代では、小説を書くAIも誕生していますから、創造的な作業ができないわけではありませんが、もともとAIの働きはあらかじめインプットされたデータに基づくものなので、永遠にAIが「ゼロから生み出す」ことは出来ないともいえます。
逆にAIがゼロから何かを生み出す日がきたら、それが人間の知能を超える日なのかもしれません。
5.AIの活用状況と課題
現代の社会において、AIの活用分野は非常に多岐にわたっており、私たちの生活の中にも既に大きく浸透しているといってよいでしょう。
しかし一方では、AIの活用分野が拡大するにつれて、さまざまな課題も生じているといえます。
最後に、AIの活用状況と課題について整理しておきたいと思います。
5-1.AIの活用状況
AIは社会の様々な分野で活用が進んでいますが、ここでは、①自動運転技術、②医療分野、③製造業の分野、④コールセンター、⑤日常的な製品について、見ていきたいと思います。
AIは社会の様々な分野で活用が進んでいますが、ここでは、①自動運転技術、②医療分野、③製造業の分野、④コールセンター、⑤日常的な製品について、見ていきたいと思います。
①自動運転技術
自動運転技術は、各社がしのぎを削っていますが、2022年時点で公道上の走行が認められていたのは、国土交通省のガイドラインによる5段階のうち、システムの要求に応じてドライバーが適切に対応する必要があるレベル3までの自動運転でした。
今後技術の進展によって、一定の条件下で完全自動運転が可能なレベル4、完全自動運転か可能なレベル5が可能となることが期待されます。
②医療分野
医療分野においては、画像認識を使った「画像診断」の分野でAIの活用が進んでおり、レントゲン写真などから異常な個所を検知することで、人間の診断による見落とし、誤審を防ぐ意味もありますが、医師の負担軽減や診断の迅速化にも資するといえます。
この他、自然言語処理を活用したAIによる問診、カルテ解読が進むことで、診断の効率化が期待できます。
③製造業の分野
製造業の分野では、従来からのオートメーションの分野でAIの活用が進んでいる他、画像認識や予測技術を用いた、不良品の検知、予測的メンテナンスへの活用が進んでいます。
また、生産量を決めるために、過去の売上実績と季節、天候、その他社会的動きとの関係に関するデータをもとに需要予測を行うといった部分でも活用が進んでいます。
④コールセンター
多くの問い合わせへの対応として、AIによる音声認識や自然言語処理による自動応答を導入することで、コールセンターの効率化は格段に進みます。
特に近年ではチャットポッドやChatGPTを使うことで、365日24時間、顧客の質問に対してチャット形式で瞬時に的確な回答を行うことができます。
⑤日常的な製品
私たちの生活の中で使われる日常的な製品として、スマートスピーカー、掃除ロボット、翻訳アプリ、画像認識アプリなど、AIを活用したものは多々あります。
スマートスピーカーは音声認識、自然言語処理により、人間の指示に従って作動し、様々な家電の操作まで行うことができます。
- AIは日常生活においても、欠かすことのできないものとなっていくことでしょう。
5-2.AIの課題
AIの課題としては、AIによる画像認識、音声認識などの情報収集によって、これらを悪用したケースも存在するということや、個人情報の取得についてどこまでが許容されるかといった問題があると言えます。
また、AIによる判断や行為について、責任の所在がどこにあるのか、といた課題も生じています。例えば自動運転ひとつとっても、自動運転によって事故が起こった場合、ドライバーの責任なのか、自動車のメーカーの責任なのか、問題となっています。
このような課題の解決だけは、AIに頼ることはできません。人間の英知をもって議論し、ひとつひとつ解決していかねければならないでしょう。
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監修
河合 継(クリスタルメソッド株式会社 代表取締役)
AI・ディープラーニングに関する特許16件の発明者。過去、国立がん研究センターとの共同研究や、テレビ番組でのAI解説実績を持つAI研究者として、AIの研究開発を主導している。
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