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Search ConsoleのAIレポートを「/ai」で開くハックと背景機能

2026年7月10日、Search Engine Roundtableが「Search ConsoleのAIパフォーマンスレポートを、プラットフォームプロパティで表示させるハック」を報じました。これはGoogle広告ではなくGoogle Search Consoleの話です。URLに「/ai」を足すだけで、公式にはメニューにない画面が開くというものです。

本記事では、元記事の内容、ハックの手順、背景にある「生成AIパフォーマンスレポート」と「プラットフォームプロパティ」の2つの機能、そして日本のサイト運営者・マーケティング担当者が押さえておくべき点を整理します。内容は2026年10月時点で確認できた範囲に限り、確認できなかった点は断定していません。

何が報じられたのか:Search Consoleの「/ai」ハック

Search Engine Roundtable(バリー・シュワルツ氏)の2026年7月10日付の記事「Hack: Google AI Performance Reports For Platform Properties」によると、発見者はKenichi Suzuki氏で、X(旧Twitter)で共有したものをシュワルツ氏が取り上げました。Suzuki氏は「AI Perf is also available on Platform Properties, such as X and YT.」と投稿したと伝えられています。

  • 出典: Search Engine Roundtable「Hack: Google AI Performance Reports For Platform Properties」(2026年7月10日)
  • 対象: Search Consoleの「生成AIパフォーマンスレポート」を、SNS・動画向けの「プラットフォームプロパティ」で開く方法
  • 位置づけ: 公式に用意された機能ではなく、あくまで回避的な手法(ワークアラウンド)として紹介されています

手順

同記事が示す手順は次のとおりです。

  1. Search Consoleで、プラットフォームプロパティのパフォーマンスレポートを開く
  2. URLの「search-analytics」または「discover」の直後に「/ai」を付け足す
  3. 記事中の例では、URLの末尾が「search-analytics/ai?resource_id=sc-creator-profile」の形になる

できること・できないこと

シュワルツ氏によれば、この方法は通常のプロパティ(一般的なWebサイトのプロパティ)では機能せず、プラットフォームプロパティでは「少なくとも今のところ」機能するとされています。URLを書き換える手法のため、Google側の仕様変更で使えなくなる可能性があります。業務の手順としてこれに依存する運用は避け、確認用の補助的な使い方にとどめるのが無難です。

なお、同記事は、Googleが生成AIパフォーマンスレポートへのアクセスを多くのユーザーに広げており、シュワルツ氏自身が閲覧できる複数のプロパティでレポートが表示されていることも伝えています。

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前提1:Search Consoleの「生成AIパフォーマンスレポート」とは

ハックの対象になったレポートそのものの概要です。Search Engine Roundtableの2026年6月23日付の記事(7月9日・7月28日に更新)「Google AI Performance Report Expands」によると、このレポートは当初英国で見られ、その後インドや米国、スイスなどのユーザーからも表示報告が出ました。展開は段階的で、Googleのジョン・ミューラー氏はBlueskyで「We’re just rolling these out incrementally to sites, and reviewing the feedback along the way.」と述べたと伝えられています。

同記事が挙げるレポートの内容は次の5項目です。

項目 内容
インプレッション 自サイトのURLが、検索とDiscoverの生成AI機能に表示された回数
ページ どのURLが生成AI機能内に表示されたか
国 国別の表示状況
デバイス 閲覧時のデバイス(検索のみ)
日付 時間・日・週・月の粒度での推移

重要なのは、このレポートにはクリック数が含まれない点です。表示された回数は分かっても、そこから何人がサイトに来たかは、このレポートだけでは判断できません。

同記事によれば、2026年7月28日にはGoogleがSearch Console上で「Get more details on your site’s performance in generative AI features on Google Search」という案内の表示を始めたとのことです。

前提2:「プラットフォームプロパティ」とは

もう一つの前提が、プラットフォームプロパティです。Search Engine Roundtableの2026年7月7日付の記事「Google Search Console social content performance」によると、これはInstagram、TikTok、X、YouTubeの投稿が検索でどう見られているかを把握するための、Search Consoleの新しいプロパティの種類です。Googleは「a new Search Console property type to help site owners and creators understand how their social and video posts perform」と説明していると伝えられています。対象は検索とDiscoverです。

  • パフォーマンスレポート: クリック数・表示回数などを、投稿やクエリ別に絞り込み・並べ替え、エクスポートも可能
  • インサイトレポート: 最近のトラフィック傾向、成果の高い投稿、Google上でアカウントがどう見つけられているか
  • 達成項目: 直近28日間のGoogle検索からのクリックが一定数を超えた、などのマイルストーン

追加手順は、Search Consoleの確認ページ、またはプロパティ選択メニューの「プロパティを追加」から、Instagram・TikTok・X・YouTubeのいずれかを選び、画面の案内に従って連携を承認する形だと紹介されています。展開は段階的に進み、同記事によれば2026年7月29日に全ユーザー向けに提供されました。

つまり今回のハックは、「自分が所有していないドメイン(XやYouTube)上のコンテンツ」をSearch Consoleで確認できる新機能と、「生成AI機能での表示回数」を示す新レポートが、まだ別々に展開されていた時期に、両者を結びつけるURL操作が見つかった、という話です。

関連:生成AI機能からの「オプトアウト」制御

同じ時期の別の動きとして、Search Engine Roundtableの記事「Google AI Performance Report Blocking Controls」は、2026年6月3日に発表された、生成AI機能(AI Overviews、AI Mode、DiscoverのAI Overviews)にコンテンツを表示させないための設定を伝えています。次の点が報じられています。

  • 当面は英国のサイト運営者の一部が対象で、.co.ukドメインのみに表示される
  • 英国の競争当局がGoogleに提供を求めたものである
  • Googleは「sites that opt out will not receive traffic or impressions from our generative AI features」と説明している
  • この設定は、生成AI機能以外の検索結果の順位付けのシグナルには使われない、とGoogleは明確にしている
  • ヘルプ文書では「Google will take this control into account on June 17, 2026」とされている

日本のサイトでこの設定が使える、という報道は今回確認した範囲にはありません。ただし、「表示回数を計測できるレポート」と「表示させない設定」が同じ時期に並んで登場しており、Googleが生成AI機能におけるサイト運営者向けの可視化と制御を整え始めていることは読み取れます。

6月3日AI機能のオプトアウト発表6月23日生成AIレポートの展開が報じられる7月7日プラットフォームプロパティ登場7月10日「/ai」ハックが報じられる7月29日プロパティを全ユーザーへ
図:Search Consoleの生成AI関連機能に関する主な動き(Search Engine Roundtableの報道に基づく、2026年)

日本のサイト運営者への示唆

以下は事実ではなく、報じられた内容を踏まえた筆者の見解です。

「表示」と「流入」は別物として見る

生成AIパフォーマンスレポートにはクリックが含まれません。AI機能への表示回数が増えても、それが訪問に結びついているかは別の指標で確認する必要があります。レポートの数字だけで成果を判断せず、通常のパフォーマンスレポートや自社のアクセス解析と並べて読むことが基本です。

SNS・動画を運用している組織は、プラットフォームプロパティを先に追加する

YouTubeやXで情報発信をしている企業は、プラットフォームプロパティを追加すれば、検索からどのクエリで投稿が見つかっているかを確認できます。ハックに頼るより先に、正式機能であるパフォーマンスレポートとインサイトレポートを使い込むほうが、運用上は確実です。2026年7月29日に全ユーザー向けに提供されたと報じられており、追加できない場合は展開状況や権限を確認するとよいでしょう。

非公式な手法を業務の前提にしない

URLを書き換えて開く画面は、予告なく閉じられる可能性があります。報告書や社内の指標にそのまま組み込まず、正式に提供された時点で切り替える前提で扱うのが安全です。また、自社アカウントの情報を扱う画面なので、権限のある担当者が自分の管理範囲で試す、という基本は守る必要があります。

確認が取れていない点

  • 日本のプロパティで生成AIパフォーマンスレポートがいつ・どの範囲で使えるようになるか:今回確認した範囲では記載が見つかりませんでした
  • 「/ai」ハックが2026年10月時点でも動作するか:筆者は検証していません
  • Google公式のSearch Centralブログ記事(2026年6月)の本文:ページの本文を取得できなかったため、本記事の根拠にはしていません

まとめると、今回のニュースは「Search Consoleの生成AI関連レポートが、段階的な展開の途中で、URLの工夫によりSNS・動画向けのプロパティでも開けた」という出来事です。正式機能の拡大を待ちつつ、現時点で使える公式のレポートで、表示と流入を分けて把握しておくことが現実的な備えです。

〈参考文献〉

監修

河合 継(クリスタルメソッド株式会社 代表取締役)

AI・ディープラーニングに関する特許16件の発明者。過去、国立がん研究センターとの共同研究や、テレビ番組でのAI解説実績を持つAI研究者として、AIの研究開発を主導している。
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