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Google ChromeにCVE-2026-119263——CVSS9.6、修正版へ更新を

Chrome脆弱性CVE-2026-119263——CVSS9.6・悪用報告なし・修正版への更新を

CVE-2026-119263とは——Google Chromeで確認されたメモリ破損の脆弱性

2026年10月30日、Google Chromeに関するCVE-2026-119263がCVE公式に公開された(最終更新2026年10月31日、採番元CNA: Chrome)。脆弱性の実体は、Chromeのガベージコレクション(GarbageCollection)内で発生するメモリ破損(CWE-119)だ。リモートの攻撃者が細工したHTMLページを介してサンドボックス外で任意のコードを実行できる可能性があるとされる(出典: CVE公式記録 — cve.org)。

CVSS 3.1スコアはCISA-ADPによる評価で9.6(CRITICAL)、ベクトルはAV:N/AC:L/PR:N/UI:R/S:C/C:H/I:H/A:Hである。このベクトルが意味するのは、ネットワーク越しに認証なしで攻撃が成立しうること、ただし攻撃成立にはユーザーの操作——具体的には細工されたページの閲覧——が前提になるということだ。Chromiumプロジェクトとしての深刻度評価は「High」とされている。

2026年11月1日時点のEPSS(悪用確率の統計的推定値)は約0.27%(パーセンタイル約0.19)であり、CISA KEV(実際に悪用が確認された脆弱性カタログ)への掲載もない。悪用の報告は現時点では確認されていない。

リモート攻撃者ネットワーク経由細工したHTMLページGoogle ChromeGarbageCollection内メモリ破損(CWE-119)ユーザー操作が前提サンドボックス外へ脱出任意コード実行の可能性機密性・完全性・可用性すべて高(CVSS 3.1評価)攻撃成立の前提条件:ユーザーによるページ閲覧
図1: CVE-2026-119263の攻撃経路。細工されたHTMLページ閲覧を起点にChromeのGarbageCollection内でメモリ破損が発生し、サンドボックス外での任意コード実行につながりうる経路を示す。攻撃成立にはユーザーの操作が必要。

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Chrome脆弱性CVE-2026-119263が企業の運用担当者に問いかけること

CVSS9.6という数値は脆弱性の仕様上の深刻度を示す指標であり、それ自体が「今すぐ侵害されるリスク」を意味するわけではない。実際のリスクは、攻撃が成立するための条件と、現時点での悪用状況の両面から読む必要がある。

今回の攻撃ベクトルを具体的に見ると、攻撃者はユーザーを何らかの手段で悪意あるページへ誘導する必要がある。2026年11月1日時点でCISA KEV未掲載であり、悪用の報告は確認されていない。EPSSの推定値約0.27%(パーセンタイル約0.19)はあくまで統計的な推定であり、悪用の有無を断定するものではない。

なお、CVE-2026-119263とAIとの関係は確認されていない。AIが発見した脆弱性でも、AI製品の欠陥でも、AIを活用した攻撃でもない。

次に読む:AIハッキングの主な被害一覧は?日本・世界の事例

AIハッキングで情報漏洩が相次ぐ?日本・世界の主な被害一覧【2026年7〜10月】

影響を受けるバージョンと今やること——3点の対応方針

CVE公式記録によれば、影響を受けるバージョンはGoogle Chrome 156.0.8078.79未満だ。

CVE-2026-119263 影響範囲と対応方針の概要
項目 内容
CVE番号 CVE-2026-119263
対象製品 Google Chrome
影響バージョン 156.0.8078.79 未満
脆弱性の種類 メモリ破損(CWE-119)/ GarbageCollection内
CVSSスコア 9.6(CRITICAL)CISA-ADP評価 / CVSS 3.1
攻撃成立の条件 ネットワーク経由・認証不要・ユーザー操作必要
CISA KEV掲載 掲載なし(2026年11月1日時点)
悪用の報告 確認されていない
公式の回避策 CVE記録に記載なし
基本対応 Googleの告知に基づく修正版(156.0.8078.79以降)への更新

現時点でCVE公式記録に公式の回避策は記載されていない。対応の基本方針は以下の3点だ。

  1. 156.0.8078.79未満のChromeを使用している場合は、Googleの告知に基づく修正版へ更新する。
  2. 配布パッケージとしてChromeを管理している場合は、各ベンダーの告知の修正版で判断する。上流のバージョン番号と配布パッケージの版番号を単純に比較しない。
  3. 直ちに修正版を適用できない場合、公式の回避策はCVE記録に現時点では示されていない。その場合はGoogleの公式セキュリティアドバイザリを継続して確認し、告知の指示に従う。

自社の機器が対象かどうかの判断や、すでに侵入されていないかの確認は、構成やログを見ないと判断できません。

GarbageCollectionのメモリ破損——ブラウザセキュリティの構造的な難所

今回の脆弱性の発生箇所である「GarbageCollection」は、不要になったメモリを自動的に解放するChromeの内部処理機構だ。

(本記事の数値・日付はすべて2026年11月1〜2日時点の公開情報に基づく。CVSSスコアおよびKEV掲載状況は更新される場合があるため、最新情報はCVE公式記録を参照されたい。)

参考文献

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