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Plex Media ServerにCVE-2026-96655——悪用中、修正版へ更新を
文:クリスタルメソッド編集部 監修:河合 継(代表取締役)

CVE-2026-96655とは——Plex Media ServerのSSRF脆弱性の概要
2026年9月23日、Plex Media Serverに存在するサーバーサイドリクエストフォージェリ(SSRF)の脆弱性がCVE-2026-96655として採番・公開された(最終更新:2026年10月21日、採番機関:CISA-CG)。脆弱性の種別はCWE-918(Server-Side Request Forgery)に分類される。
2026年10月20日、CVE-2026-96655はCISAのKnown Exploited Vulnerabilities(KEV)カタログに掲載された。KEVへの掲載は「実際の攻撃として悪用が確認された」ことの公式の意思表示である。ただし、読者の環境が必ずしも影響を受けるとは限らない。
同じPlex Media Serverの別の脆弱性は、CVE-2026-96656で解説しています。
関連記事PAN-OS管理画面にRCE脆弱性CVE-2026-0322、悪用確認で更新急げ
CVE-2026-96655の技術的詳細——脆弱性の仕組みと評価スコア
公式記録によれば、1.43.3.10861より前のPlex Media Serverでは、認証済みの利用者が/video/:/transcode/universalのパスのパラメータを通じて、内部・外部の任意の宛先へリクエストを送らせることができる(出典:cve.org)。サーバー自身に代理でリクエストを出させるため、通常は外から届かない社内の宛先にも到達しうる点が、SSRFと呼ばれる脆弱性の特徴である。
| 評価項目 | CVSS 3.1 | CVSS 4.0 |
|---|---|---|
| スコア(深刻度区分) | 4.3(MEDIUM) | 5.3(MEDIUM) |
| 攻撃経路(AV) | ネットワーク(N) | ネットワーク(N) |
| 攻撃の複雑さ(AC) | 低(L) | 低(L) |
| 必要な権限(PR) | 低(L) | 低(L) |
| ユーザー操作(UI) | 不要(N) | 不要(N) |
| 機密性への影響(VC/C) | 低(L) | 低(L) |
| 完全性への影響(VI/I) | なし(N) | なし(N) |
| 可用性への影響(VA/A) | なし(N) | なし(N) |
CVSSスコア単体は「MEDIUM」だが、KEV掲載——実際の悪用が確認されたという事実——を踏まえると、数値だけで対処の優先度を判断することは適切でない。EPSS(悪用される確率の統計的推定値)は2026年10月29日時点で0.0164(パーセンタイル0.76)だが、統計的な推定であり、悪用を確定するものではない。
KEV掲載が意味すること——日本の企業・運用担当者が押さえるべき背景
CISAのKEVカタログへの掲載は、実際の悪用が確認されたことを意味する。CISAの対処期限は米連邦機関向けで、日本企業に遵守義務はないが、対処のタイムラインを検討する際の参照値となる。
CVE-2026-96655のKEV追加日は2026年10月20日であり、CISAが示した対処期限は2026年11月3日(米連邦機関向け)である。CISAが求める対処の骨子は次のとおりである:ベンダーの指示に従ったミティゲーションの適用、BOD 26-04のパッチ適用ガイドラインへの準拠、クラウドサービス向け同ガイダンスへの対応、またはミティゲーションが利用できない場合は当該製品の使用停止(出典:CISA Known Exploited Vulnerabilities Catalog)。
今やること——修正版への更新と対処の3点
対処の要点は次の3点に絞られる。
1. 修正版への更新。CVE-2026-96655は、Plex Media Server 1.43.3.10861で修正済みである。1.43.3.10861未満のバージョンを使用している場合は、このバージョン以上への更新を実施する。更新の判断はベンダーの公式告知(Plexフォーラムおよびリリースノート)に従うこと。
2. 更新の優先順位を上げる。CISAのKEVに掲載された——すなわち実際の悪用が確認された——ことを根拠として、更新の優先順位を上げる。CISAが示した対処期限は2026年11月3日(米連邦機関向け)であり、日本企業への法的義務ではないが、対処のタイムラインを検討する際の参照値として有効である。
3. 修正版が適用できない場合はベンダー告知に従う。修正版が無い場合は、ベンダーの告知に従う(公式の回避策は確認されていない)。
自社の機器が対象かどうかの判断や、すでに侵入されていないかの確認は、構成やログを見ないと判断できません。
同じ製品の別の脆弱性
同じ日にCISAのKEVへ登録されたPlex Media Serverの脆弱性は、番号ごとに別の記事で解説している:エンコードされたURIスキームの無害化の不備、ファイル名・パスの外部制御、サーバーサイドリクエストフォージェリ(SSRF)。修正版はいずれも1.43.3.10861。
参考文献
- CVE.org — CVE-2026-96655 公式記録: https://www.cve.org/CVERecord?id=CVE-2026-96655
- NVD — CVE-2026-96655: https://nvd.nist.gov/vuln/detail/CVE-2026-96655
- CISA Known Exploited Vulnerabilities Catalog: https://www.cisa.gov/known-exploited-vulnerabilities-catalog
- CISA CSAF Advisory(va-26-266-01): https://raw.githubusercontent.com/cisagov/CSAF/develop/csaf_files/IT/white/2026/va-26-266-01.json
- Plex Community Forums — Plex Media Server リリース告知: https://forums.plex.tv/t/plex-media-server/30447/711
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