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グラッドキューブ Google AIモード・AIによる概要 比較:引用ページ重複率は中央値13%
文:クリスタルメソッド編集部 監修:河合 継(代表取締役)

グラッドキューブが公開した数字——引用ページ重複13%の実態
2026年11月6日、株式会社グラッドキューブ(東証グロース・証券コード9561、大阪市中央区、代表取締役CEO:金島弘樹)は、自社マーケティングメディア「INSIGHT CUBE」にて、Google「AIモード(AI Mode)」と「AIによる概要(AI Overviews)」の比較検証レポートを公開した(出典:ドリームニュース、2026年11月6日)。
同社が自社LLMOAプラットフォームで計測した34サービス・18,714回の回答データのうち、同じ質問・同じ日に両機能が回答した8,573組を分析した。結果、両機能が引用するページの重複率は中央値13%にとどまった。リンク数が同等の条件下でも17%にすぎない。
直感に反する数値だ。同じGoogleの検索結果画面に同居する2つのAI機能でありながら、ほぼ別々のページを参照してユーザーへ回答を生成している。この事実は、「どちらかに最適化すればもう一方も自然についてくる」という前提を根底から崩す。
自社名(ブランドや企業名)の一致率も注目に値する。どちらかの機能で自社名が引用された場合に、両方で引用されたケースは約4割にとどまる。残り6割は片方だけに言及されるという非対称性が存在する。
なお、今回の調査は34サービスという限定されたサンプルに基づくものであり、グラッドキューブ自身が「全体の傾向を代表するものではない」と明記している。業種・クエリタイプによって傾向が異なる可能性には留意が必要だ。
AI検索の広がりに日本企業はどう備えるかは、Google AI検索の影響と対策で解説しています。
なぜ2つの機能はこれほど異なる引用挙動を示すのか
AIモードが2025年9月から日本語でも利用可能になったことで、国内でも「AIによる概要とどう違うのか」という問いが実務レベルで浮上し始めていた。今回のレポートは、その問いに対して計量的に答えた点で価値がある。
両機能の設計思想の違いが、引用挙動の差異を生んでいると考えられる。AIによる概要は既存の検索インデックスを前提とした要約機能に近い性格を持つ。一方、AIモードは会話型の深掘りを前提とし、地図情報や店舗情報の引用がAIによる概要の約3倍に達する点からも、ローカル・構造化データへの親和性が高いことが示唆される。
また、2026年8月下旬以降にAIモードの1回あたり引用リンク数が約3分の1に減少していることも確認されている(3サービス比較)。ただしグラッドキューブ自身が「計測上の影響の可能性がある」と明記しており、減少の原因は現時点では不明だ。この点は過大解釈を避け、引き続き観察が必要な事象として扱うべきだろう。
両機能の引用アルゴリズムが完全に解明されているわけではなく、今回の調査も特定の34サービスに基づく限定的なデータであることを踏まえると、業種・クエリ特性によって結果が大きく異なる可能性がある点は強調しておきたい。
次に読む:Google AI検索はパブリッシャー収益に影響する?
企業にとっての意味——「AIモード対策」と「AIによる概要対策」は別戦略になる
引用ページの重複が中央値13%という数値が示す実務的な含意は明快だ。片方の機能に引用されていても、もう片方には引用されない可能性が高い。一方に最適化されたコンテンツ戦略が、もう一方への露出を自動的に担保しない。
| 比較項目 | AIによる概要(AI Overviews) | AIモード(AI Mode) |
|---|---|---|
| 日本語提供開始 | 先行して提供 | 2025年9月〜 |
| 引用ページの重複(相互) | 中央値13%(リンク数同等期間でも17%) | |
| 地図・店舗情報の引用 | 基準 | AIによる概要の約3倍 |
| 自社名の両機能同時引用率 | どちらかで出た場合の約4割 | |
| 1回あたり引用リンク数の傾向 | 安定的(調査期間中) | 2026年8月下旬以降に約1/3に減少(原因不明・3サービス比較) |
| コンテンツ最適化の互換性 | 低い(別途対策が必要な可能性が高い) | |
これまでのSEOは「検索結果の10リンク枠」という単一の競技場を前提としていた。生成AI機能の台頭後は「AIによる概要に引用される」という第二の競技場が加わった。今回の調査は、さらに「AIモードに引用される」という第三の競技場が実質的に独立して存在することを示唆する。
特に自社名の一致率が約4割にとどまるという事実は、ブランド認知管理の観点でも重要だ。競合他社が片方の機能で頻繁に言及されていても、もう片方では自社が上位にいる可能性がある。逆もまた然りだ。競合分析の粒度を機能別に細かくしなければ、実態の把握が困難になる。
AIモードが地図・店舗情報を多用する特性から、実店舗を持つ業種(小売・飲食・医療・不動産等)はGoogleビジネスプロフィールや構造化データの整備が引用確率に影響を与える可能性がある。この点は一般的なコンテンツSEOとは異なる対応軸だ。
実務への示唆——今すぐ検討すべき観点
現時点では両機能の引用アルゴリズムが完全に解明されているわけではなく、今回の調査も34サービスという限定的なサンプルに基づく。したがって「AIモード対策はこれをすればよい」という断定的な処方箋を提示できる段階にない。ただし、戦略立案の前提として見直しを検討すべき観点は整理できる。
計測の分離。自社コンテンツがAIによる概要とAIモードそれぞれでどの程度引用されているかを、機能別に計測・記録する体制を整えることが先決だ。両機能を「AI検索対策」として一括りにした計測では、どちらに問題があるのかが見えなくなる。
ローカル情報の整備。AIモードの地図・店舗情報引用が多い特性を踏まえると、実在の拠点や地域情報を持つ企業は、構造化データやGoogleビジネスプロフィールをAI機能との親和性という視点で再評価する余地がある。
継続的な観察の蓄積。今回の調査は34サービスという特定サンプルに基づく。自社の業種・クエリ特性が調査対象と異なる場合、傾向が異なる可能性がある。同領域の研究動向を継続的に追い、自社でも小規模な観察を蓄積することが現実的な次の一手だろう。
AIによる検索体験の変化は現在進行形であり、引用挙動のルールは今後も変動する可能性が高い。2026年8月下旬に確認された引用リンク数の急減が示すように、Googleの仕様変更は突発的に起こりうる。特定の最適化手法に過度に依存することなく、コンテンツの質と信頼性を機能横断的に高め続けることが、長期的には最も安定した戦略と考えられる。
参考文献
- ドリームニュース「【グラッドキューブ】マーケティングメディア『INSIGHT CUBE』にて、Google『AIモード』と『AIによる概要』の比較検証レポートを公開|同じ質問でも引用ページの重なりは中央値13%」(2026年11月6日)— https://dreamnews.jp/
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