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画像生成AIの使い方|ツール別の操作手順とプロンプトの書き方
監修
河合 継(クリスタルメソッド株式会社 代表取締役)
AI・ディープラーニングに関する特許16件の発明者。国立がん研究センターとの共同研究や、テレビ番組でのAI解説実績を持つAI研究者として、AIの研究開発を主導している。
運営会社について | 編集方針
本ページは「画像生成AIの使い方・操作手順」に特化し、DALL·EやStable Diffusionの具体的な操作手順・プロンプトの書き方・商用利用の注意点を実践的に解説します。画像生成AIの基礎や仕組みは画像生成AIとは?の解説記事を、ツールの性能比較・選び方は画像生成AI 比較ガイドをご覧ください。
画像生成AIの使い方完全ガイド|無料ツールから商用利用まで徹底解説
「画像生成AIを試してみたいけど、何からはじめればいいかわからない」「プロンプトの書き方が難しそう」——そんな疑問を持つ方は多いはずです。画像生成AIは2022年以降急速に普及し、2026年現在では無料で使えるツールも充実し、専門知識がなくても高品質な画像を作れる時代になりました。本記事では、画像生成AIの基本的な仕組みから、代表的なツールの選び方、プロンプトの書き方、商用利用時の注意点まで、ひとつの記事で完全に網羅します。
画像生成AIとは何か|仕組みと特徴
画像生成AIとは、テキストや参照画像などの入力をもとに、コンピューターが自動的に画像を生成する技術です。ユーザーが「青い海と夕焼け空」などの文章(プロンプト)を入力するだけで、数秒〜数十秒でリアルなイラストや写真風の画像が出力されます。
現在の主流技術は拡散モデル(Diffusion Model)です。大量の画像データとそのキャプションを学習した上で、「ランダムなノイズから徐々に画像を復元する」逆拡散プロセスを通じて新しい画像を生成します。以前主流だったGAN(敵対的生成ネットワーク)と比べて画質が安定しており、テキストとの対応精度も大幅に向上しています。
拡散モデルの処理フロー
(プロンプト)
(CLIPモデル等)
(拡散ステップ)
(VAE等)
(出力)
この仕組みにより、写真・イラスト・アニメ・3Dレンダリング風など多様なスタイルの画像を、同じツールで作り分けることが可能です。
代表的な画像生成AIツールの比較
2026年現在、主要な画像生成AIツールには無料プランを持つものも多く、用途に合わせて選ぶことが重要です。以下に代表的なツールの特徴を整理します。
| ツール名 | 運営 | 無料利用 | 得意なスタイル | 日本語プロンプト | 商用利用 |
|---|---|---|---|---|---|
| Midjourney | Midjourney Inc. | △(無料枠は終了、有料のみ) | アート・高品質フォト | △(英語推奨) | ○(有料プラン) |
| Adobe Firefly | Adobe | ○(月25クレジット) | 商用・デザイン素材 | ○ | ○(商用利用前提の学習データ) |
| DALL·E 3 | OpenAI | ○(ChatGPT経由で利用可) | テキスト描写の忠実再現 | ◎ | ○ |
| Stable Diffusion | Stability AI(OSS) | ◎(完全無料・ローカル実行可) | カスタマイズ全般 | △(モデル依存) | ○(モデルライセンス確認必須) |
| Canva AI(Magic Media) | Canva | ○(50回/月) | SNS・デザインへの組み込み | ○ | ○ |
| ImageFX(Google) | ○(Googleアカウント不要の国も) | 写真リアリズム | ○ | 利用規約要確認 |
初心者にはDALL·E 3(ChatGPT経由)またはAdobe Fireflyがおすすめです。日本語プロンプトに対応しており、商用利用時の安全性も高いためです。本格的にカスタマイズしたい場合はStable Diffusionのローカル環境構築も検討しましょう。
画像生成AIの使い方|ステップ別手順
ここでは最も手軽に始められる「ChatGPT(DALL·E 3)」と「Adobe Firefly」の2つを例に、実際の手順を解説します。どちらも登録から最初の画像生成まで5分以内に完了します。
DALL·E 3(ChatGPT経由)の使い方
chat.openai.com へアクセス。無料プランでも1日に一定回数DALL·E 3を利用できます(2026年現在)。
「〇〇の画像を作って」と日本語で入力するだけでOKです。ChatGPTが自動的にDALL·E 3へプロンプトを最適化して渡します。
気に入らない部分は「もっと明るくして」「背景を森にして」など追加テキストで修正依頼ができます。
PNGまたはWEBP形式でダウンロードできます。
Adobe Firelfy(Webブラウザ版)の使い方
無料のAdobe IDを作成すれば、月25クレジット分の画像生成が無料で利用できます。
スタイル・縦横比・コンテンツの種類などをパネルで設定できます。比率は「正方形」「横長(16:9)」「縦長(4:5)」から選択可能。
1回の生成で4枚が表示されます。気に入ったものを選んで「類似画像を生成」でさらに候補を増やせます。
JPEGまたはPNG形式で保存。Adobe製品を使っているなら連携がとくに便利です。

プロンプトの書き方|質の高い画像を作るコツ
プロンプト(指示文)の書き方は、生成画像の品質を大きく左右します。「上手くいかない」と感じる人の多くは、プロンプトが短すぎるか、あいまいすぎる場合がほとんどです。
プロンプトに含めるべき5つの要素
- 被写体・テーマ:何を描くか(例:「白猫」「都市の夜景」「コーヒーカップ」)
- スタイル・画風:写真風・水彩画・油絵・アニメ調・3Dレンダリング など
- 雰囲気・感情:幻想的・落ち着いた・ポップ・ダークファンタジー など
- ライティング・色調:自然光・夕暮れ・スタジオ照明・モノクロ など
- 構図・視点:俯瞰・クローズアップ・広角・ポートレート構図 など
プロンプト例の比較
| レベル | プロンプト例 | 期待できる結果 |
|---|---|---|
| △ 低品質 | 猫 | スタイル・構図が不安定で毎回バラバラな結果になりやすい |
| ○ 標準 | 窓辺に座る白猫、自然光、写真風 | 意図に近い画像が生成される |
| ◎ 高品質 | 窓辺に座る白猫、午後の柔らかい自然光、ボケた緑の背景、写真リアリズム、35mmレンズ、浅い被写界深度 | プロ撮影に近い質感の画像が生成されやすい |
英語プロンプトと日本語プロンプトの使い分け
DALL·E 3はChatGPTを経由することで日本語入力でも高精度な結果が得られます。一方、Midjourneyや一部のStable Diffusionモデルは英語プロンプトの方が安定して品質が高い傾向があります。日本語で書いてもうまくいかない場合は、DeepLなどで英語に翻訳してから入力することを試みてください。
ネガティブプロンプト(除外指定)の活用
Stable DiffusionやNightcafe Studioなど一部のツールでは、生成してほしくない要素をネガティブプロンプトとして別欄に入力できます。「ぼやけた」「余分な手」「文字」「低品質」などを除外指定すると、品質が大幅に向上します。
- よく使う除外キーワード(英語):
blurry, low quality, watermark, text, extra fingers, deformed
Stable Diffusionをローカルで動かす方法
Stable DiffusionはオープンソースのAIモデルであり、自分のPCにインストールして無制限かつ無料で使えます。クラウドサービスと異なり生成回数の制限がなく、カスタムモデルの導入やLoRA(軽量ファインチューニング)による独自スタイルの学習も可能です。
動作環境の目安
- GPU:NVIDIA製(VRAM 6GB以上推奨、8GB以上で快適)
- RAM:16GB以上推奨
- ストレージ:モデルファイル1つあたり2〜7GB程度の空き容量
- OS:Windows 10/11、macOS(Apple Siliconはコア対応)、Linux
AUTOMATIC1111(WebUI)のインストール手順
python.orgから3.10系をインストール。インストール時に「Add Python to PATH」にチェックを入れる。
git clone https://github.com/AUTOMATIC1111/stable-diffusion-webui をターミナルで実行。HuggingFaceやCivitAIからダウンロードし、
models/Stable-diffusion/ フォルダに配置する。初回起動時は必要なライブラリが自動インストールされる(時間がかかる場合あり)。
WebUIが起動するので、プロンプトを入力して「Generate」ボタンを押せば画像生成が始まる。
GPUがない場合や環境構築が難しい場合は、Google Colab(クラウド上のGPU環境)を利用する方法もあります。ただし無料プランではセッション時間の制限があるため、本格利用にはColabProへのアップグレードを検討してください。
画像の種類別|用途に応じた生成方法
テキストから画像を生成する(Text-to-Image)
最も基本的な方法で、テキストプロンプトのみで画像を生成します。前述のDALL·E 3・Firefly・Midjourneyはすべてこの方式です。プロンプトの精度が出力品質に直結するため、前述した「5つの要素」を意識して書くことが重要です。
参照画像を使って画像を生成する(Image-to-Image)
既存の画像をベースにして、スタイルや内容を変換する方法です。たとえば、ラフスケッチをもとに清書した完成画像を生成したり、写真をアニメ風に変換したりできます。
- 対応ツール:Stable Diffusion WebUI(img2imgタブ)、Adobe Firefly(スタイル参照)、Canva AI
- 「デノイズ強度」の調整が重要:値が低いほど元画像に近く、高いほど大きく変換される。0.5〜0.7が一般的な出発点
画像の一部だけを修正する(Inpainting)
生成した画像や既存写真の特定部分だけをマスクし、その箇所だけを再生成する技術です。たとえば「背景を変えたい」「人物の服だけ変えたい」といった部分的な編集が可能です。Stable Diffusion WebUIのinpaintingタブや、Adobe PhotoshopのGenerative Fill機能がこれに該当します。
画像を高解像度に拡大する(Upscaling)
小さい画像を高解像度に引き伸ばしても劣化させない技術です。AIによる超解像処理(SR)を使い、512×512pxの画像を2048×2048pxなどに拡大できます。Stable Diffusion WebUIのHires.fix機能やRealESRGANなどのアップスケーラーが広く使われています。
商用利用時の注意点と著作権の考え方
画像生成AIで作った画像をビジネスで使用する場合、利用規約・著作権・肖像権の3点を必ず確認しなければなりません。2026年現在、各国・各ツールごとにルールが異なるため、思い込みで商用利用するのは危険です。
ツール別の商用利用可否(2026年時点の概要)
| ツール | 商用利用 | 主な条件・注意点 |
|---|---|---|
| DALL·E 3(OpenAI) | ○ | 利用規約に準拠。生成画像の所有権はユーザーに帰属 |
| Adobe Firefly | ◎ | 学習データが商用ライセンス済み素材のみ。企業利用に最も安全 |
| Midjourney | △ | 有料プラン(Basic以上)で商用利用可。年間収益100万USD超の法人は別途契約必要 |
| Stable Diffusion(OSS) | △ | 使用モデルのライセンス(CreativeML OpenRAIL-M等)を必ず確認。モデルによって異なる |
| Canva AI(Magic Media) | ○ | 有料プランでは商用利用可。無料プランは一部制限あり |
著作権について押さえるべきポイント
- AI生成画像自体の著作権:日本では「人間の創作的寄与がない」AI単独生成物は著作権が発生しないとされています(文化庁2023年見解)。ただし人間がプロンプトや選択に創意工夫を加えた場合は保護の余地があるとされており、解釈は発展途上です。
- 学習データに起因するリスク:学習に使われた特定のアーティストのスタイルを強く模倣した画像の商用利用は、倫理的・法的リスクがある。固有名詞のアーティスト名をプロンプトに入れることは極力避ける。
- 実在する人物の肖像:著名人に似た画像の生成・公開は肖像権・パブリシティ権の侵害につながる可能性があるため、厳禁。
よくある失敗と改善策
画像生成AIを使いはじめてつまずきやすいポイントと、その対処法をまとめます。
| よくある失敗 | 原因 | 改善策 |
|---|---|---|
| 手や指が不自然に崩れる | 拡散モデルが手の構造を苦手としている | Inpaintingで手だけ再生成、またはネガティブプロンプトに「extra fingers, deformed hands」を追加 |
| 意図したものと全く違う画像になる | プロンプトが曖昧・短すぎる | 被写体・スタイル・構図・雰囲気を具体的に記述する |
| 同じプロンプトで毎回違う結果になる | 乱数シード(Seed)がランダム設定 | 気に入った画像のSeed値を固定して再生成することで近い結果が得られる |
| 画像内に意味不明な文字が入る | モデルがテキストの生成を苦手としている | 文字を含まないように指示するか、生成後にPhotoshopなどで除去する |
| 生成速度が遅い・クラッシュする | ローカルのVRAM不足 | 生成サイズを小さく(512×512から開始)、または起動オプションに--medvramを追加 |

より高度な活用方法
LoRAを使ったスタイル・キャラクターの固定
LoRA(Low-Rank Adaptation)とは、特定のスタイルやキャラクターを少量の学習データでモデルに追加学習させる技術です。たとえば「自社ブランドのイラストスタイルで統一したい」「特定のキャラクターを一貫して描かせたい」といった用途に有効です。Stable Diffusion WebUIでは外部から配布されているLoRAファイルをダウンロードして導入するか、自前データで学習させることができます。
ControlNetによる構図の精密制御
ControlNetは、ポーズ・輪郭・深度マップなどの制御情報を使って生成画像の構図や形状を厳密にコントロールする拡張機能です。たとえば「このポーズのまま別のキャラクターとして生成したい」「建物の輪郭を保ったまま画風だけ変えたい」といった高度な制御が可能になります。Stable Diffusion WebUI上で拡張機能として追加できます。
APIを使った自動化・システム組み込み
DALL·E 3やStable Diffusionは公式APIを提供しており、Webサービス・アプリへの組み込みが可能です。たとえばECサイトで商品説明から自動的に商品イメージを生成したり、SNS投稿の自動画像生成フローを構築したりできます。
- OpenAI Image API:DALL·E 3へRESTful APIでアクセス可能。Python・Node.jsのSDKが提供されている
- Stability AI API:Stable DiffusionモデルをクラウドAPIとして利用可能
- ComfyUI:Stable Diffusionをノードベースのワークフローで自動化する高機能UI
まとめ
画像生成AIを使う方法は、目的とスキルレベルに応じて最適なツールと手順が異なります。まずはDALL·E 3(ChatGPT経由)やAdobe Fireflyで手軽に試し、プロンプトの書き方に慣れることが近道です。より自由度の高いカスタマイズや無制限の生成を望むなら、Stable Diffusionのローカル環境への移行を検討してください。
商用利用を考える場合は、各ツールの利用規約と著作権リスクを事前に確認することが不可欠です。とくにAdobe Firellyは学習データの出典が明確で、企業での安心な利用に向いています。
プロンプトの改善・ネガティブプロンプトの活用・Seed値の固定といった基本テクニックを組み合わせるだけで、出力品質は大幅に向上します。まずは小さく試して、少しずつ深掘りしていくことが、画像生成AIを使いこなす最短ルートです。
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