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AI検索で「推薦される」支援サービスが英国で登場。公式ガイダンスと日本企業の基本

2026年9月21日、英ロンドンの Recommendable 社が、ChatGPT や Google の AI Overviews などで「推薦される」ための月額型の支援サービスを始めたと発表しました。本記事では、この発表の中身を同社の主張として整理し、Google と OpenAI の公式ガイダンスを開いて確認できた範囲で、日本企業が自社でできる基本を示します。

結論から言うと、発表文には料金が書かれておらず、効果を裏づける第三者の検証も見当たりませんでした。一方、Google は AI 機能に出るための特別な最適化や専用ファイルは不要と明記しており、土台は通常の検索対策と、AI クローラーを誤ってブロックしないことです。

AI検索で「推薦される」支援サービスが英国で登場。公式ガイダンスと日本企業の基本

元ニュース:Recommendable 社の発表(同社の主張)

以下は、プレスリリース配信サービス ABNewswire の配信文(2026年9月21日付、ロンドン発)と、その転載(FinancialContent)で確認できた内容です。いずれも同社自身が出したプレスリリースであり、記載はすべて同社の主張です。

  • 会社:ロンドンを拠点とする、AI 検索での可視性とローカル SEO を扱うコンサルティング会社。創業者は Henry Wilson 氏で、2026年に創業したと説明されています。
  • サービス:英国の「プレミアムな独立系事業者」向けの月額(リテイナー)型サービス。ChatGPT、Google AI Overviews、Gemini、Claude、Perplexity などで推薦されることを目指します。
  • 進め方:最初に AI クローラーのアクセス、構造化データ、エンティティ(社名・所在地などの)一貫性、回答に特化したコンテンツを監査し、続いて「fix sprint」と呼ぶ集中修正、その後は毎月の継続作業で AI の回答での引用獲得を図るとされています。
  • 排他性:1つの地域・カテゴリにつき1社しか受けず、顧客同士が同じ推薦枠を奪い合わないようにするとしています。
  • 対象:資産運用会社、法人向けケータリング、学習塾、地域の専門工事業者などの例が挙げられています。
  • 問題の捉え方:名称・所在地・連絡先の不一致、サービス説明のばらつき、AI クローラーのブロック、顧客の質問に答えるコンテンツ不足が原因になりやすい、と同社は説明しています。
  • 入口:recommendable.ai で無料の AI 可視性レポートを依頼できます。

重要なのは、配信文に料金も、成果の数字も書かれていないことです。「いくらで始めたのか」は、少なくとも私たちが開いた配信文からは分かりません。独立した報道やレビューも、今回の検索では見つかりませんでした。したがって「このサービスで推薦されるようになる」とは言えず、効果は未検証と考えるべきです。

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2026年10月時点:AI 可視性サービスの市場

同種のサービスは他にもあります。たとえば BrightLocal は、拠点ごとの AI 可視性をスコア化し、地域の競合と比べ、引用の抜けを示す製品を公開しています。対象は Google AI Overviews、Google AI Mode、ChatGPT で、同ページには「月額31ドルから」と書かれています(2026年10月時点で確認)。

つまり市場には、測定ツール(BrightLocal 型)と、監査から継続運用まで請け負う人手型(今回の Recommendable 型)が並んでいます。なお、どちらも提供元自身の説明であり、推薦が実際に増えるかどうかは別問題です。

測定ツール型例:BrightLocal(月額31ドルから)AI 上での表示状況を可視化監査・運用代行型例:Recommendable(料金は配信文に記載なし)監査、集中修正、毎月の継続作業図1:AI 可視性サービスの2つの型(各社の公開情報に基づく)

公式ガイダンスが言っていること

Google:特別な最適化は不要

Google Search Central の AI 機能に関するドキュメントは、AI Overviews と AI Mode に出るための追加要件について、「There are no additional requirements to appear in AI Overviews or AI Mode, nor other special optimizations necessary.」と述べています。また「You don’t need to create new machine readable files, AI text files, or markup to appear in these features.」とあり、専用の schema.org 構造化データも必要ないとされています。

支援リンクとして出る条件は、通常の検索と同じです。同ドキュメントによれば、ページは「indexed and eligible to be shown in Google Search with a snippet」である必要があり、これを満たしても索引や表示が保証されるわけではありません。AI Overviews は検索にとって付加価値があると判断された場合にだけ表示される、とも書かれています。

表示を制限したい場合は、nosnippet、data-nosnippet、max-snippet、noindex といったページ単位の制御を使います。Googlebot へのアクセス制御は robots.txt、AI 学習などに関する制御は Google-Extended、という整理です。

OpenAI:検索用クローラーを許可する

OpenAI のボット説明ページでは、「OAI-SearchBot is used to surface websites in search results in ChatGPT’s search features.」と書かれています。OAI-SearchBot を拒否したサイトは ChatGPT の検索回答から除外され、ナビゲーション用リンクとしてのみ出る場合がある、とされています。一方、GPTBot は生成 AI の基盤モデルのためのもので、設定はそれぞれ独立しています。つまり、検索には出したいが学習には使わせたくない、という使い分けが robots.txt でできます。robots.txt の変更が反映されるまでには約24時間かかる、との記載もあります。

日本企業が自社でできる基本

ここからは、上の公式記述に基づく範囲の整理と、私たちの意見です。

確認項目 根拠となる公式記述
ページが索引され、スニペットが表示できる状態か Google:支援リンクの条件は「indexed and eligible to be shown in Google Search with a snippet」
robots.txt や noindex、nosnippet を誤設定していないか Google:表示制限はこれらのページ単位の制御で行う
OAI-SearchBot を意図せずブロックしていないか OpenAI:拒否すると ChatGPT の検索回答から除外される
学習利用の可否を目的に応じて分けているか OpenAI:GPTBot と OAI-SearchBot は別設定
AI 専用の特別な対策に費用をかける前に Google:特別な最適化・専用ファイル・専用マークアップは不要

意見:まず、自社サイトが検索から正しく見える状態か、AI 系クローラーを誤って止めていないかを、自社で点検するのが先です。Recommendable 社が挙げた「名称・所在地・連絡先の一貫性」は、公式ガイダンスで直接言及されている項目ではありませんが、公開情報を正しく揃えておくこと自体に害はありません。ただし、それが推薦に結びつくかは、今回確認できた資料からは言えません。

有料サービスを検討する場合は、料金、契約期間、何を成果として測るのか(AI の回答でのテスト方法を含む)、日本語での検証ができるのかを、事前に書面で確認することをお勧めします。今回の発表は英国の事業者向けで、日本語・日本市場への対応については何も書かれていません。

FAQ

Recommendable のサービスの料金はいくらですか。

確認した配信文には料金の記載がありません。月額型であること、無料の可視性レポートを依頼できることだけが書かれています。

AI Overviews に出るために特別な対策は必要ですか。

Google の公式ドキュメントは、追加要件も特別な最適化も不要と述べています。通常の検索で索引され、スニペットが表示できる状態が前提です。

ChatGPT の検索に出るには何を確認すべきですか。

OpenAI の説明では、OAI-SearchBot を許可することが検索結果に出る前提です。robots.txt を確認してください。

(2026年10月時点の情報です。サービス内容や公式ガイダンスは変更される可能性があります。)

〈参考文献〉

監修

河合 継(クリスタルメソッド株式会社 代表取締役)

AI・ディープラーニングに関する特許16件の発明者。過去、国立がん研究センターとの共同研究や、テレビ番組でのAI解説実績を持つAI研究者として、AIの研究開発を主導している。
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