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Codex CLI 0.162とClaude Code 2.1.296の変更点まとめ

Codex CLI 0.162とClaude Code 2.1.296の変更点まとめ

10月上旬に出た2つの更新

ターミナルで動くAIコーディングツールの2製品が、10月上旬にそれぞれ更新された。OpenAIのCodex CLI 0.162.0は10月8日にGitHubで公開され、Gitのworktree管理やタスクのピン留めが加わった(出典:openai/codex リリースノート rust-v0.162.0)。AnthropicのClaude Code 2.1.296は、フックと組織向け管理設定まわりの修正が中心の更新だ(出典:anthropics/claude-code CHANGELOG.md)。

この記事は、両方の公式リリースノートに書かれた変更点を整理する。

Codexをクラウドで動かす具体的な方法は、OpenAI Codexクラウド開発環境で説明しています。

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Codex CLI 0.162.0で加わった機能

機能 内容
Git worktreeの管理 信頼済みのローカルプロジェクトから、管理対象のworktreeを作成・一覧するツールが追加された。worktrees機能を有効にしたときだけ使える
タスクのピン留め エージェントのCommand Centerで、キーボード操作によりタスクを固定できる。サーバーが対応していれば、固定したタスクがまとめて表示される
やり取りのコピー /copyでブロックをコピーでき、Ctrl+Insertで選択範囲をコピーできる。マウスホイールのスクロール速度も設定できる
クリックできるURL 承認画面の見出し、質問、MCPのプロンプト、警告、バナーなどに出るURLをクリックで開ける。行をまたいで折り返したURLにも対応した
独自プロバイダーの設定 Responses API互換の独自モデルプロバイダーで、Web検索と遠隔でのコンテキスト圧縮を設定できる
Code Mode Promiseの結果を完了順に受け取るJavaScriptヘルパーと、任意で有効にできるランク付きツール検索が加わった

worktreeは、同じリポジトリの別ブランチを別のフォルダに同時に展開するGitの機能だ。複数のエージェントに別々の作業を並行して任せるときに、互いの変更がぶつからないようにできる。

修正された不具合

  • apply_patchが既存のCRLF改行を保つようになった。Windowsで作られたファイルを編集しても改行コードが変わらない。
  • Linuxのサンドボックスで、拒否対象のファイルが複数あると起動に失敗する問題が直った。ripgrepの設定によって拒否パターンが弱まる問題も修正された。
  • Windows 10で通常のドライブ文字へのアクセスが復旧した。Windowsのサンドボックスの一時フォルダ権限も、子プロセスの環境と一致するようになった。
  • サーバーが返すRetry-Afterの指示に従って再試行するようになった。
  • 新しいスレッドが、サーバー側の既定モデルと推論要約の設定を引き継ぐようになった。
  • PowerShell 7のモジュールパスがある環境でも、Windows PowerShellからインストールするときのチェックサム検証が通るようになった。

Claude Code 2.1.296の変更点

2.1.296は79項目の変更を含み、その大半が不具合の修正だ。新しく加わった設定は次のとおり。

追加された項目 内容
サブエージェントごとのautoCompactWindow コンテキストを自動で圧縮する基準を、サブエージェント単位で指定できる
CLAUDE_CODE_WORKFLOW_SUBAGENT_MODEL ワークフローが起動するエージェントのモデルを1つに固定する環境変数
CLAUDE_CODE_OVERLOADED_RETRY_MAX_DELAY_MS 過負荷(529エラー)のときの再試行の待ち時間の上限を延ばせる環境変数
Readツールのallow_large 通常の上限を超える大きなファイルを読むためのオプション
管理ポリシーのcodeキー Claudeアプリのゲートウェイで配る管理ポリシーに追加された。Claude DesktopのCodeタブにも適用される
/pluginの注記 名前の衝突でフックが読み込まれなかったプラグインが表示される

既定値の変更として、MCPツールの説明文の上限が2,048文字から4,096文字に広がった。全画面表示ではリンクに下線が付くようになった。

修正の中心はフックと管理設定

  • フック:PreToolUseフックやpromptフックが「拒否」「ブロック」を返したときの扱いが複数修正された。UserPromptSubmitフックとupdatedMCPToolOutputの挙動も直っている。
  • ゲートウェイとログイン:allowedProviders、保存済みのゲートウェイのサインイン、forceLoginMethodの扱いが修正された。
  • MCP:フォルダを移動したあとサーバーが止まったままになる問題と、接続が固まる問題が直った。
  • 秘密情報の扱い:やり取りの記録とログで、秘密情報の伏せ字処理が改善された。Bashの権限チェックもBASH_ARGV0について強化された。
  • Windows:長いPowerShellコマンド、MCPの終了タイミング、HTTPS経由のプラグイン導入、Git Bashでのrmの扱いが修正された。

直前の2.1.295では、コマンドフックとHTTPフックにonFailure: "block"が加わり、フック自体が失敗したときに処理を止める指定ができるようになった。2.1.294では、指示文として書かれたpromptフックとagentフックが、止めるべき操作を正しく止めるよう修正されている。3回続けてフックの判定に手が入っており、フックで操作を制限している組織は、更新後に拒否が意図どおり効くかを確かめておきたい。

2つの更新を並べて見えること

Codex CLIの今回の更新は、worktreeやピン留めなど、複数の作業を並行して進めるための機能が目立つ。Claude Codeの今回の更新は、フック、管理ポリシー、秘密情報の伏せ字といった、組織で統制しながら使うための修正が多い。ただし、これは今回の1回分を比べた話で、製品全体の優劣を示すものではない。どちらも短い間隔で更新が続いている。

更新するときの確認事項

  • Codex CLIのworktreeツールは既定で無効:使うにはworktrees機能を有効にする必要がある。
  • Claude Codeでフックを使っている場合:拒否やブロックの扱いが変わったため、更新後に自社のフックを一度テストする。これまで意図せず通っていた操作が止まるようになる可能性がある。
  • MCPツールの説明文が長くなる:上限が4,096文字に広がったため、説明の長いMCPサーバーを多くつないでいると、コンテキストの消費が増えることがある。
  • バージョンを固定している組織:どちらも更新が速い。全社で版をそろえている場合は、リリースノートを確認してから上げる運用にしておくと、挙動の変化に気づきやすい。

Claude Codeの基本的な使い方と設定はClaude Codeの解説にまとめている。


参考文献

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監修

河合 継(クリスタルメソッド株式会社 代表取締役)

AI・ディープラーニングに関する特許16件の発明者。過去、国立がん研究センターとの共同研究や、テレビ番組でのAI解説実績を持つAI研究者として、AIの研究開発を主導している。
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