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カスハラ対応をAIロープレで練習する方法|電話対応シミュレーションガイド

カスハラの電話対応にAIを使う方法は、大きく2つあります。1つは、AIが電話を受けて用件を聞き取るなど、従業員がつらい電話を直接受けずに済むようにする使い方です。もう1つは、AIがお客さま役を演じ、従業員が電話でのカスハラ対応を練習する使い方(AIロープレ)です。この記事では、後者のAIロープレで電話対応を練習する方法を、体験デモの実際の画面で説明します。

カスハラ対応のAIロープレとは

AIロープレは、実際のカスハラシーン(怒った顧客、クレーマー)を生々しく再現するAIキャラクターです。人間の講師では難しい「極度の激怒」を一貫して演じ、従業員が感情に飲み込まれずに対応するスキルを磨きます。

AIロープレのキャラクター設計

基本性格

  • 顧客としての「正当な不満」を持つ
  • しかし要求は「社会通念上不相当」にエスカレート
  • 理不尽さと怒りの強度が現実的
  • 一度譲歩しても次々と新たな要求を出す

対応の難しさ
人間の講師がこの「無理筋な怒りを延々と続ける」役は心理的に困難。

  • 講師自身が疲弊する
  • 研修対象者に対して「申し訳ない」という心理が働く
  • 本気の怒りを演じられず、現実感が薄れる

AIなら、プログラムされた怒りを一貫して、疲弊せず、何度でも再現できます。

関連記事カスハラロープレ練習のやり方は? / カスハラの判断基準と具体例は? / カスハラ対策の義務化で企業は何をする?

電話対応(通話)のシミュレーション

体験デモでは、Web会議の画面でマイクを使い、AIのお客さまと声でやり取りします。相手の顔も画面に映りますが、相手の声を聞いてその場で返答を組み立てる点は電話と同じで、電話対応の練習になります。AIのお客さまの声のトーンは、こちらの対応によって強くなったり落ち着いたりします。

音声通話での体験

  • 実際の電話対応と同じ緊張感
  • 相手の声の大きさ・話速・抑揚で激怒を感じ取る
  • 相手の言葉を聞き取りながら、その場で返答を考えるプレッシャー
  • 強い口調で同じ要求を繰り返されたときに、言葉を選ぶ難しさ

対応スキルの習得

  • 怒気を鎮めるための「声色」「速度」「言葉選び」の実践
  • 長電話になる理由を理解し、適切な時点で上司へ引き継ぐ判断
  • お客さまの要求を、応じられるものと応じられないものに分ける判断

厚生労働省「カスタマーハラスメント対策企業マニュアル(令和8年度改訂版)」は、電話での対応として、通話を録音できるようにしておく、問い合わせをたらい回しにしない、顔が見えない分ゆっくり丁寧に説明する、周りに相談するときは保留機能を使う、といった点を挙げています。練習でも、これらを意識して応対します。

チャット・メール対応との違い

対応方式 特徴 難しさ
電話(音声) リアルタイムで、相手の怒りが声で直接伝わる 返答を考える時間がほとんどなく、感情的になりやすい
チャット リアルタイムだが、返答に数秒の余裕がある 文字だけで感情を伝えるため、誤読が起きやすい
メール 非同期で、検討の時間がある 怒りのメールが続けて送られてくることがある

声でのやり取りは、返答を考える時間がほとんどない点で、チャットやメールより難しい対応です。AIロープレでは、この声でのやり取りを練習できます。

次に読む:カスハラロープレ練習のやり方は?

カスハラロープレ練習とは?やり方と効果を5ステップで完全解説

実際の対応フロー例

セッション1:新商品のクレーム

従業員:「いつもご利用ありがとうございます。本日はどのようなご用件でしょうか」

AIロープレ:「用件?ふざけるな。新しく買った商品、到着3日で壊れたんだ。こんな欠陥商品、誰が買うんだ」

従業員:「申し訳ございません。詳しい症状をお聞かせください」

AIロープレ:「説明なんか聞きたくない。いますぐ返金しろ。何が『詳しく』だ。お前らが不良品を送ったんだ。責任取れ」

ここで従業員は 「返金に応じる」「上司に引き継ぐ」「説明を続ける」 の判断を迫られます。

体験デモのAIは、こちらの返答によって口調が強くなったり落ち着いたりします。東京都のカスハラ対応マニュアルに沿った対応を続けると、しだいに落ち着きます。一方で、慰謝料のような不当な要求に応じて静かにさせても、手順に沿った対応とはみなされません。

体験デモの対話の様子(お客さまの声はAIの合成音声です)
カスハラ対応AIロープレの会話履歴。お客さま役のAIと店員役の発言が時刻つきで残る
対話中の画面の右側に残る会話の履歴。上の「会話を評価」で会話分析が始まる

会話分析で振り返る6つの項目

体験デモでは、対話のあと「会話を評価」を押すと会話分析レポートが作られます。総合スコアと、次の6つの項目ごとの評価(各100点)が表示されます。

  • 傾聴と事実確認
  • 要求の切り分け
  • できないことの明示
  • 言動の抑制
  • 記録と応援要請
  • 打ち切り判断

項目ごとに、評価の理由と「良かった点」「改善点」が文章で示されます。たとえば下の例では「傾聴と事実確認」が40点で、改善点として「顧客の発言を遮らずに、具体的な事実(購入日、商品、状況)を確認する必要がある」と示されています。

会話分析レポートの総合スコア
会話分析レポートの総合スコア
会話分析レポートの6項目の評価と、良かった点・改善点
6項目の評価と、項目ごとの良かった点・改善点

点数の低かった項目を意識して、同じ場面をもう一度練習します。

まとめ

カスハラの電話対応をAIロープレで練習すると、お客さま役の予定を合わせずに、強い口調で迫られる場面を何度でも練習できます。声でのやり取りは返答を考える時間が短く、チャットやメールより難しい対応です。会話分析で6つの項目を振り返りながら、同じ場面を繰り返し練習してください。カスハラ対応AIロープレの体験デモは無料で試せます。

カスハラ対応の基本知識は「カスハラとは?定義・判断基準・具体例・クレームとの違いと対応方法をわかりやすく解説」で。カスハラロープレ練習の全体像も併せてご覧ください。

監修

河合 継(クリスタルメソッド株式会社 代表取締役)

AI・ディープラーニングに関する特許16件の発明者。過去、国立がん研究センターとの共同研究や、テレビ番組でのAI解説実績を持つAI研究者として、AIの研究開発を主導している。
運営会社について | 編集方針

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