blog

Gamma 5とは?AIで資料を作るGammaが全面刷新、何が変わったか

異なるデザインのスライドをAIが整えるイメージ

Gamma 5とは――AI資料作成ツールGammaの全面刷新

2026年10月6日、AIでプレゼン資料やドキュメントを作るツール「Gamma」を提供する米Gamma(本社:サンフランシスコ)は、新バージョン「Gamma 5」を発表した。プラットフォームを作り直した大型の刷新で、すべての利用者がすぐに使える(Business Wire配信の発表による)。

発表によると、Gammaの利用者は1億人を超え、毎日100万件以上のコンテンツが作られている。日本の利用者にも、10月7日に日本語で「GAMMA5 – プレゼンテーションの次なる進化」と題した案内メールが届いている。

今回の刷新のテーマは、AIで作った資料に共通する「AIっぽさ」をなくすことだ。発表では、同じようなレイアウト、ありきたりな画像、予想どおりのデザインが並ぶ状態を「AI Smell(AIのにおい)」と呼び、それを取り除くことを目的に掲げている。共同創業者兼CEOのGrant Lee氏は「どの会社の成果物も同じに見え始めると、その背後にある思考や専門性が疑われるようになる」とコメントした。

関連記事VOICEVOX 使い方|インストールから音声生成まで【2026】 / Grokとは?できること・料金・始め方をやさしく解説【2026年版】 / ディープフェイクとは?仕組み・悪用リスク・見分け方と対策を専門家監修で解説【2026年版】

Gamma 5で変わった5つの点

発表と利用者向けの案内メールから、主な変更点を整理する。

Gamma 5の主な変更点(2026年10月6日の発表と、10月7日の利用者向け案内メールによる)
変更点 内容
AIエージェントの作り直し 対話を重ねながらアイデアを詰め、編集中も前後の文脈を覚えておく。案内メールでは、質問を投げかけ、調査をしてから構成案を示す動きが紹介されている
新しいエディタ エージェントに任せる編集と、要素を自分で動かす自由なキャンバス編集を行き来できる
スタイルの大幅な拡充 大胆で遊び心のあるもの、暗く重厚なもの、ミッドセンチュリーモダンなどを選べる。案内メールでは、参考画像を渡して雰囲気を伝える使い方も紹介されている
外部ツールとの連携 Slackの会話やGranolaの通話記録などを取り込める。案内メールでは、Slack・Notion・Granolaを含む20種類以上のツールと連携できるとしている
取り込みと書き出し PowerPoint・PDF・複雑なインフォグラフィックを取り込んで編集し、書き出せる。案内メールでは、PPT・PDF・Googleスライドとして書き出せ、変更内容が保たれると説明している

案内メールによると、これまでに作ったコンテンツはそのまま残る。料金やプランの変更は、発表には書かれていない。

技術面では、SiliconANGLEの報道によると、Gamma 5はAnthropic、OpenAI、Googleなど20以上のAIモデルを組み合わせて動いている。画像については、人体の形が崩れるといったAI生成写真の問題を避けるため、イラストを重視しているという。

業務で使う人にとっての意味

実務への影響が大きいのは、既存資料の取り込みと書き出しだ。これまでAIの資料作成ツールは、白紙から新しく作るのは得意でも、社内で使ってきたPowerPointのひな形や過去の資料を活かしにくかった。Gamma 5ではPowerPointやPDFを取り込んで編集し、PowerPoint・PDF・Googleスライドで書き出せる。そのため、社内の標準形式で資料を受け渡す職場でも使いやすくなる。

外部ツールとの連携も、資料作りの手間を減らす方向の変更だ。SlackやNotionのやりとり、会議の記録を、コピーして貼り付けずにそのまま材料として渡せる。ただし、その分だけ社内の情報がGammaに渡ることになる。業務で使う前に、次の点を確認しておきたい。

  • 連携の範囲:Slack・Notionなどと連携するとき、Gammaがどのチャンネル・どのページまで読めるようになるか。権限は必要な範囲に絞れるか。
  • データの扱い:取り込んだ資料や会話がどこに保存され、AIの学習に使われるか。会社のプランで条件が変わるか。
  • 書き出し後の再現性:PowerPointに書き出したあと、社内で手直しできる形で残るか。フォントやレイアウトが崩れないかは、自社の資料で試して確かめる。
  • 料金:新機能がどのプランで使えるか。発表には記載がないため、公式サイトの最新情報で確認する。

「AIっぽさ」を減らすという方向性そのものは、ツールの機能だけでは片づかない。どのツールを使っても、誰に何を伝える資料なのかを人が決め、自社のデータや経験を材料として渡すほど、似通った資料にはなりにくい。

ほかのAIスライド作成手段との関係

資料作成をAIに手伝わせる手段は、Gammaのような専用ツールのほかに、汎用のAIアシスタントを使う方法もある。ChatGPTで自社のテンプレートのまま資料を作る手順はChatGPTでスライド作成、Geminiを使う方法はGeminiでスライドを作成する方法で解説している。資料作成AIをめぐる大手の動きとしては、OpenAIによるNextSlide買収も参考になる。

専用ツールは、デザインの選択肢や取り込み・書き出しの機能で優位がある。一方、汎用のAIアシスタントは、すでに契約しているサービスの中で完結しやすい。社内で扱う資料の種類と、使っているツールとの相性で選ぶのが現実的だ。

まとめ

Gamma 5は、AIエージェント・エディタ・スタイル・外部連携・取り込みと書き出しをまとめて作り直した大型の刷新で、すべての利用者が使える。特に、PowerPointやPDFを取り込んで編集し、PowerPoint・PDF・Googleスライドで書き出せるようになった点は、社内資料の形式が決まっている職場で効いてくる。外部ツール連携を使う場合は、読み取り権限とデータの扱いを先に確認しておきたい。

参考文献

監修

河合 継(クリスタルメソッド株式会社 代表取締役)

AI・ディープラーニングに関する特許16件の発明者。過去、国立がん研究センターとの共同研究や、テレビ番組でのAI解説実績を持つAI研究者として、AIの研究開発を主導している。
運営会社について | 編集方針

AIブログ購読

 
クリスタルメソッドがお届けする
AIブログの更新通知を受け取る

Read next

あわせて読みたい

  • 音声・音楽AIのイメージ

    VOICEVOX 使い方|インストールから音声生成まで【2026】

    VOICEVOXは無料?商用利用・クレジット表記の結論 VOICEVOXは、商用・非商用を問わず無料で使える音声合成ソフトです。ただし「VOICEVOXを利用し...

  • ローカル・OSS LLMのイメージ

    Grokとは?できること・料金・始め方をやさしく解説【2026年版】

    「Grokって最近よく聞くけど、何ができるAIなの?」「ChatGPTと何が違うの?」——そんな方に向けて、このページではGrokのできること・料金・始め方を、...

  • アバター・デジタルヒューマンのイメージ

    ディープフェイクとは?仕組み・悪用リスク・見分け方と対策を専門家監修で解説【2026年版】

    ディープフェイクは、深層学習で実在する人物の顔・声・動作を精密に合成・改変する技術です。映画制作や広告、バーチャルヒューマンといった正当な活用が広がる一方、なり...

View more