blog

AI動画とは?無料で作る方法・種類・おすすめツール・注意点をわかりやすく解説【2026年版】

AI動画とは、AIを使って作ったり編集したりした動画のことです。文章から映像を作るもの、AIの人物(アバター)が原稿を読み上げるもの、手元の写真を動かすものなどがあります。CanvaやAdobe Fireflyのように無料で試せるツールもあり、まず無料で1本作ることができます。作り方と無料ツールの条件は、この記事の「AI動画を無料で作る方法」で順に説明します。

AI動画のイメージ

Canvaのように回数の上限つきで無料で使えるもの、Adobe Fireflyのように毎日の無料生成枠があるもの、Googleアカウントがあれば試せるGoogle Vidsなどがあり、まず無料で1本試すことはできます。ただし、透かしの有無や商用利用の条件は無料のままだと制限されることが多いので、公開する前にツールごとの条件を確認してください(2026年10月13日に各社の公式ページで確認)。

AI動画とは?

AI動画とは、AI(人工知能)を使って作ったり、編集したりした動画のことです。「春の公園を歩く人」のような文章を入力するだけで映像ができるものから、AIの人物(アバター)が原稿を読み上げる説明動画、実在の人物の見た目と声を再現するバーチャルヒューマンまで、幅広いものを指します。

これまでの動画編集ソフトとの違いは、AIが指示の意味を理解して、構図・色合い・カメラの動きまで自分で組み立てる点にあります。撮影や出演者の手配をしなくても動画を作れるため、研修・広告・SNSなどで使われるようになりました。

この記事では、AI動画の種類、無料で試せるツール、作り方、選び方、使うときの注意点を順に説明します。文章から映像を生成するAIそのものをくわしく知りたい方は、動画生成AIとはもあわせてご覧ください。

2026年10月13日時点では、GoogleのGemini Omni(Geminiアプリの動画生成モデルで、以前のVeoに代わるもの)、Kling AI、Runwayなどの動画生成AIが、文章から音声つきの映像まで作れる段階に達しています。一方、話題になったOpenAIのSoraは、ウェブとアプリでの提供が2026年4月26日、APIでの提供が9月24日に終了しました(出典:OpenAI公式ヘルプ「What to know about the Sora discontinuation」)。終了の経緯と代わりになるツールはSora(OpenAI)とはにまとめています。公的な支援機関でも、福岡県よろず支援拠点が中小企業向けに動画生成AIの集客活用セミナーを開くなど、仕事で使う道具として紹介されるようになっています(出典:福岡県よろず支援拠点「動画生成AIで集客丸わかり!セミナー」)。

① AI生成動画 テキスト・画像・音声などの プロンプトから映像をゼロ生成 Gemini Omni / Veo / Runway / Kling ⇄ ② AI編集・加工動画 既存映像をAIで変換・強化・合成 翻訳吹き替え・超解像・アバター合成 HeyGen / D-ID / Topaz Video AI
AI動画の2つの大きな分け方。実際には両方を組み合わせて使うことも多くあります。

用途ごとに、どのAI動画ツールを選ぶべきかは、AI動画生成ツール比較で解説しています。

関連記事AI動画の仕組みはどうなっている?

主な種類と代表ツール

AI動画は、作り方と用途によっていくつかの種類に分かれます。代表的なツールとあわせて表にまとめました。機能や提供状況は変わりやすいため、使う前に各サービスの公式サイトで最新の情報を確認してください。

カテゴリ 代表ツール 主な特徴 主な用途
テキスト→動画生成 Gemini Omni/Veo(Google)、Kling AI、Runway、Vidu、Pika 文章(プロンプト)から映像を自動で作ります。音声つきの映像を作れるものもある 広告・プロモーション、コンセプト映像、SNS投稿
AIアバター動画 HeyGen、Synthesia、D-ID AIが生成した人物アバターがスクリプトを読み上げます。多言語対応が容易 研修動画、社内説明、eラーニング
バーチャルヒューマン DeepAI(クリスタルメソッド)※自社サービス、Soul Machines 固有の外見・声・表情・対話AIを持つリアルなAIキャラクター。リップシンク・感情表現・音声合成を統合 ブランドアンバサダー、接客・受付、研修、面接練習
AI翻訳・吹き替え動画 HeyGen翻訳機能、Rask AI、ElevenLabs Dubbing 既存動画の音声を別言語に翻訳し、リップシンクも自動調整 グローバル向け教育・ビジネス動画
画像→動画変換 Runway、Kling、Luma Dream Machine 静止画にAIが自然な動きを付与 商品紹介、SNS、アート表現
動画自動編集・要約 Opus Clip、Descript、Adobe Premiere AIアシスト 長尺動画からハイライトクリップ・字幕を自動生成 SNS用短尺クリップ、議事録動画
超解像・映像復元 Topaz Video AI、DaVinci Resolve AIツール 低画質映像の高解像度化・ノイズ除去・フレーム補間 アーカイブ映像修復、放送・映画制作

※ DeepAIはクリスタルメソッド株式会社のサービスです。OpenAIのSoraは提供が終了したため、表には載せていません。

Googleの動画生成は、2026年10月13日時点で入口が2つあります。Geminiアプリでは、Veoに代わってGemini Omniが動画の生成と編集のモデルになり、公式ページでは「10秒間の動画を作成」「ネイティブ音声生成」「写真を動画に変換(最大5枚)」と案内されています。個人アカウントで使うにはGoogle AIの有料プランが必要です(出典:Geminiアプリ ヘルプ「Gemini アプリで動画を生成する」)。開発者向けのGemini APIでは、Gemini Omni FlashとVeo 3.1の2つのモデルが案内されています。

Google公式のGeminiアプリ「動画生成」ページの一部。Gemini Omni 1.1 Flashは以前のVeo 3.1モデルに代わる動画生成・編集モデルで、10秒間の動画・ネイティブ音声生成・写真(最大5枚)から動画と記載
出典:Google公式「Gemini Omni」ページ(gemini.google/overview/video-generation)。2026年10月13日撮影
Google公式のGemini API文書「Video overview」の一部。動画生成用のGemini Omni Flashと、音声つきの動画を生成するモデルとして説明されたVeo 3.1の紹介部分
出典:Google公式のGemini API文書「Video overview」(ai.google.dev/gemini-api/docs/video)。2026年10月12日撮影

動画・画像生成AIの業務活用をご検討の方は、AI開発会社クリスタルメソッドの無料相談をご利用ください。

AI動画を無料で作る方法:無料で試せる主な動画生成AI(2026年10月13日 公式確認)

「まず無料で1本作ってみたい」という方のために、2026年10月13日に各社の公式ページ(料金ページ・ヘルプ・製品ページ)を読んで確認できた範囲をまとめました。無料枠は変わりやすいので、使う前に表のリンク先で最新の内容も確認してください。公式に書かれていない項目は「公式に記載なし」、公式ページどうしで内容が合わない項目は「公式内で記載が一致しない」と書いています。

ツール 無料で使える範囲(公式の記載) 透かし 商用利用 日本語
Canva 無料プランでも動画生成AIを使えます。無料版は標準モデルで最大200回・高品質モデルで最大20回(毎月リセット。最高品質モデルは不可)(公式) 公式に記載なし 利用規約の範囲で、個人・商用プロジェクトに利用できると記載 日本語の画面あり
Google Vids Googleアカウントがあれば無料で試せます。高度な機能と使用量上限の拡大はWorkspaceプランかGoogle AIプラン(公式)。無料アカウントでの本数の上限は公式ヘルプに明記がなく、画面に表示される残り回数で確認 公式に記載なし 公式に記載なし 日本語の画面あり
Gemini Omni(Geminiアプリ) 無料枠なし。個人アカウントで動画生成を使うにはGoogle AIプランが必要(公式ヘルプ)。10秒の動画・音声つき 公式に記載なし 公式に記載なし 日本語の画面あり
Adobe Firefly プランに加入しなくても画像・動画・オーディオを毎日無料で生成でき、上限は毎日リセット(回数は非公開)(公式) 公式に記載なし Fireflyのモデルによる生成物は商用利用に適すると公式FAQに記載(無料プランの条件は明記なし) 日本語の画面あり
Runway Freeプラン(0ドル)で125クレジット。初回のみで毎月の補充はなし。保存容量5GB(公式料金) 「透かしなし」はStandard以上の項目に記載 無料プランでの記載なし 日本語ページあり
Pika Freeプラン(0ドル)はあるが毎月のクレジットは0。生成にはクレジットパックの購入が必要(公式料金) なし(Freeでも透かしなし) Freeには商用ライセンスなし。Starter以上に商用ライセンスあり(公式料金ページ、2026年10月時点) 公式に記載なし
Kling AI Basicプランは無料(月間クレジットなし)。毎日の無料クレジットの案内ページはあるが、数は公式に記載なし。解像度の上限も公式に記載なし(2026年10月時点・公式) 無料の書き出しには通常入ると公式に記載(除去は会員の特典) Basic(無料)は商用利用不可、Standard以上は商用利用可と公式に記載 日本語ページあり
Vidu Freeプラン(0ドル)あり。Q4モデルは540pで1秒4クレジット・参照画像は月10枚。720p・1080pの動画生成はFreeでは不可で、Standard以上(公式料金) 比較表に「透かしなしでダウンロード」の項目あり(Freeでの可否は画面で確認) Standard以上に「生成物は商用利用可」と記載 日本語ページあり
HeyGen Freeプラン(0ドル)で月3本・1本1分まで。Avatar IVが使える(公式料金) 除去はCreator(月29ドル)以上 公式に記載なし 公式に記載なし
Synthesia Basicプラン(0円)で毎月500クレジット=動画作成または吹き替え10分ぶん。ダウンロードとロゴの除去はStarter(月$19。年払いは月$14)以上(公式料金) あり(Basicの動画にはSynthesiaの透かし) 公式に記載なし 公式に記載なし

最初の1本を無料で試すなら、回数の上限が明記されているCanva(無料版は月200回まで)、毎日の無料生成があるAdobe Firefly、Googleアカウントで始められるGoogle Vidsが手軽です。仕事で使う動画は、無料プランで商用利用ができるかを先に見てください(PikaはFreeのみ不可(Starter以上は商用ライセンスあり)、KlingはBasic(無料)が不可、Viduは有料プランの項目、Runwayは無料プランの記載なし)。10個のツールの使い方と、無料から有料へ切り替える判断は無料AI動画生成アプリおすすめ10選で解説しています。

次の画面は、2026年10月13日に各社の公式ページを撮影したものです(ログインしていない状態で表示される内容)。

Canva公式「動画生成AI」ページのよくある質問の一部。無料版は標準モデルで最大200回・高品質モデルで最大20回まで利用でき、最高品質モデルは利用できないと記載
出典:Canva公式「動画生成AI」ページのよくある質問(canva.com/ja_jp/ai-video-generator)。2026年10月13日撮影
Google Workspace公式のGoogle Vidsページのよくある質問の一部。Google Vidsは無料で試すことができ、高度な機能と拡大された使用量上限はWorkspaceプランとGoogle AIプランのユーザーが利用できると記載
出典:Google Workspace公式「Google Vids」ページのよくある質問。2026年10月13日撮影
Adobe Firefly公式のプラン比較ページの一部。プランに加入しなくても画像・動画・オーディオを毎日無料で生成でき、生成上限は毎日リセットされると記載
出典:Adobe Firefly公式のプラン比較ページ(adobe.com/jp/products/firefly/plans.html)。2026年10月13日撮影
Runway公式の料金ページ(runway.com/pricing)の一部。Freeプランは月額0ドルで125クレジット(初回のみ)、Standardプランは月12ドル(年払い)で625クレジット
出典:Runway公式の料金ページ(runway.com/pricing)。2026年10月12日撮影。Freeプランは0ドル・125クレジット(初回のみ)
Pika公式の料金ページ(pika.art/pricing)の一部。Freeプランは毎月0クレジットでクレジットパックのみ・商用ライセンスなし、Starterプランは月10ドルで900クレジット(撮影時点の表示。2026年10月26日時点の公式料金ページはStarter以上に商用ライセンスありと記載)
出典:Pika公式の料金ページ(pika.art/pricing)。2026年10月12日撮影。Freeプランは毎月0クレジット(パックのみ)、商用ライセンスなし
Vidu公式の料金ページのプラン比較表の一部。FreeプランはLog in to Get Bonus Creditsと表示され、1080p・720pの動画生成はFreeでは不可、Standard以上で可と表示
出典:Vidu公式の料金ページのプラン比較表(vidu.com/pricing)。2026年10月13日撮影
Synthesia公式の料金ページの一部。Basicプランは0円・毎月500クレジットで、動画にはSynthesiaの透かしが付くと記載
出典:Synthesia公式の料金ページ(synthesia.io/pricing)。Basicは0円・毎月500クレジット・透かしあり。2026年10月13日撮影

作り方:最初の1本を作る5ステップ

はじめてAI動画を作るときの、基本の流れです。ツールによって画面は違いますが、進め方は共通しています。

  1. 目的と長さを決める:誰に何を伝える動画かを決めます。最初は15〜30秒ほどの短い動画から始めると、作り直しがしやすくなります。
  2. 種類を選ぶ:風景や商品のイメージ映像なら「文章から作る」、説明や研修なら「アバターに話させる」、手元の写真を生かすなら「写真を動かす」を選びます。
  3. 無料枠のあるツールで試す:上の「無料で試せる主な動画生成AI」から1つ選び、アカウントを作ります。
  4. 指示文や原稿を書いて生成する:「何が・どこで・どう動くか・どんな雰囲気か」を具体的に書きます。例:「朝の光が差し込むカフェで、湯気の立つコーヒーカップをゆっくり寄りで映します。落ち着いた雰囲気」。一度で思いどおりにはなりにくいので、言葉を足したり変えたりして作り直します。
  5. 権利と表示を確認して公開する:商用利用ができるプランか、実在の人物や既存の作品に似ていないか、AIで作ったことの表示が必要な場所かを確認します。

たとえばGoogle Vidsでは、公式ヘルプの手順どおりに、スタートメニューで[AI 動画を作成する]を選び、テキストプロンプトに被写体・場所・アクション・カメラ・照明・セリフ・音・トーンを書き、3〜10秒の長さを指定して[生成]を押します。できたクリップは動画に挿入して、プロンプトを直して作り直すこともできます。

Google公式ヘルプ「Google Vids で AI を使用して動画クリップを生成する」の手順の一部。スタートメニューで[AI 動画を作成する]を選び、テキストプロンプトを入力し、3〜10秒の長さを指定して[生成]をクリックする流れ
出典:Google公式ヘルプ「Google Vids で AI を使用して動画クリップを生成する」(support.google.com/docs/answer/16143507)。2026年10月13日撮影

日本語で指示できる?スマホだけで作れる?

Google Vids・Geminiアプリ・Canva・Adobe Fireflyは公式ページが日本語で、日本語の指示文(プロンプト)をそのまま入力できます。英語の画面が中心のツール(Pika・HeyGen・Synthesiaなど)でも、まず日本語で書いて試し、意図どおりにならなければ英語に直す、という順で進めると手戻りが少なくなります(各ツールの日本語対応は上の表の「日本語」の列)。スマホだけで作れるかはツールごとに異なるため、公式サイトでアプリの有無を確認してください。Google Vidsの動画生成は、公式ページでパソコン(vids.new)から使うよう案内されています。最初の1本はパソコンで作り、慣れてからスマホに移るのが無難です。

指示文(プロンプト)の書き方の型

手順4の指示文は、次の6つの項目を順に埋めると書きやすくなります。下の表は、書き方の型と例です(例は説明のために作った文で、特定のツールでの生成結果ではありません)。

項目 書くこと 例
被写体 何が映るか 湯気の立つコーヒーカップ
場所・時間帯 どこで、いつか 朝の光が差し込むカフェ
動き 何がどう動くか 湯気がゆっくり立ちのぼる
カメラ 寄り・引き・動かし方 ゆっくり寄りで映す
雰囲気 色合いや印象 落ち着いた雰囲気、暖かい色
長さ・向き 秒数と縦横 5秒、縦長(SNS用)

生成できたら、次の点を確認してから公開します。

  • 指示した被写体や動きが映っているか
  • 手や指、文字、水や布の動きが不自然に崩れていないか
  • 人物が実在の誰かに似ていないか、既存の作品を思わせないか
  • 使ったプランで商用利用ができるか、AIで作ったことの表示が必要な場所か

目的別のくわしい手順はAI動画の作り方・やり方で解説しています。

ツールの選び方:向く用途・タイプ・4つの軸

実際に作り始める人が迷いやすい「自分の用途に向くか」「どのタイプを選ぶか」を、判断できる形にまとめます。

向くケース・向かないケース(各3つ)

向いている用途

  • 台本の差し替えだけで頻繁に更新する定型動画(研修・マニュアル・多言語版)
  • 出演者の撮影や日程調整を避けたい、ナレーション主体の説明動画
  • SNS向けに本数を増やし、企画を高速で検証したい短尺動画
向いていない用途

  • 医療・法律・金融など、事実の正確性と説明責任が強く問われる内容
  • 数分にわたり同一人物・同一背景の一貫性を厳密に保つ長尺ドラマ
  • 水・炎・群衆・手指など、物理的に破綻しやすい描写が主役の映像

やりたいこと別・どのタイプを選ぶか

やりたいこと 向くタイプ 選ぶ前に確認する点
文章から映像を丸ごと生成したい テキスト→動画(text-to-video)型 実写に近い品質か/1回あたりの生成秒数と再生成のしやすさ
人が話す説明・研修動画を作りたい AIアバター型 対応言語数/口元同期の自然さ/テンプレートの豊富さ
手元の写真や動画を動かす・加工したい 画像/動画→動画(image・video-to-video)型 元素材の権利/変換時の破綻の起きやすさ
ブランドの継続的な「顔役」が欲しい バーチャルヒューマン型 見た目・声の一貫性/既存の業務システムと連携できるか

主要サービスの使い分け(1行の目安)

  • Veo 系:実写に近い高品質な短尺映像を、一から作り込みたいとき。
  • Kling/Vidu 系:テキストや画像から手軽に短尺を量産・試作したいとき。
  • HeyGen/Synthesia 系:人が話す多言語ナレーション動画を、テンプレートで効率よく作りたいとき。
  • D-ID 系:静止画の人物を喋らせるアバターを、手早く用意したいとき。
  • バーチャルヒューマン統合型(DeepAI 等):生成物を単発で終わらせず、既存の業務やサービスに組み込みたいとき。

※各サービスの機能・提供状況は変わりやすいため、着手前に必ず公式サイトで最新情報を確認してください。

文章や画像から映像を作る「生成ツール」だけを比べたい方(Runway・Kling・Googleなどの違い、料金、使い方)は、動画生成AIとはで詳しく比較しています。この記事は、AI動画の全体像と、最初の1本を作るまでの入口を扱います。

選び方の4つの軸

  1. 目的との距離:「今すぐ1本作る」のか「継続的に運用する」のかで、単発生成ツールとテンプレート運用型のどちらが合うかが分かれます。
  2. 品質と生成コストのトレードオフ:高品質なほど生成に時間や消費クレジットがかかる傾向があり、試作段階では手軽さを優先する判断もあります。
  3. 権利処理:学習データ・肖像・音声・商用利用の可否を、各サービスの規約で事前に確認します。
  4. 料金体系の型:一般に無料クレジット枠から始め、使った分だけの従量制か月額サブスク型に移行し、商用利用は上位プラン、という構成が多く見られます。金額そのものは公式の最新料金で確認してください。

無料から有料へ切り替える目安

無料枠は「試す」ための枠で、仕事で継続的に作るなら有料プランが前提になります。切り替えのサインは3つです。①毎月の無料枠(回数・クレジット)を2か月続けて使い切った ②透かしなしで公開したい ③商用利用の条件を満たす必要があります。2026年10月13日時点の公式料金ページでは、最も安い有料プランはAdobe Firefly Standardが1,580円/月(税込)、Runway Standardが月12ドル(年払い。月払いは15ドル)、Pika Starterが月10ドル、HeyGen Creatorが月29ドル(年払いは24ドル)、Synthesia Starterが月19ドル(年払いは月14ドル)です。金額は変わりやすいので、申し込む前に公式ページで確認してください。

活用シーン(研修・広告・接客・報道・教育)

AI動画は、「映像で情報を伝える」場面なら業種を問わず使われ始めています。代表的な5つの場面と、使うときの注意点をまとめます。

企業研修・eラーニング

AIアバターが講師役を務める研修動画は、内容が変わるたびに撮り直さなくてよい点が強みです。法律の改正や製品の仕様変更があっても、原稿を直してAIに作り直させるだけで最新版ができます。多言語版も、音声合成と口の動きの調整で用意できます。文部科学省は、学校現場での生成AIの利用について研修動画を公開しています(出典:文部科学省「学校現場における生成AIの利用について」研修動画アーカイブ)。

ただし、医療・法律・金融など正確さが求められる内容は、原稿を必ず専門家が確認してください。AIに原稿を書かせてそのまま動画にすると、もっともらしい誤りが映像のまま広まるおそれがあります。AIがもっともらしい誤りを出す現象はハルシネーションの解説記事で説明しています。

マーケティング・広告制作

商品紹介・SNS広告・ランディングページ用の短い動画を、短時間で何本も作れます。訴求を変えた複数のパターンを作って比べる、といった使い方が現実的な費用でできるようになりました。生成した映像の著作権の扱いは国によって異なるため、商用で使う前に権利関係を確認してください。

バーチャルヒューマン・ブランドの顔役

企業独自のAIキャラクターを動画や配信に登場させる使い方です。DeepAIは、実在の人物の容姿・表情・声をデジタル空間で再現するバーチャルヒューマン/AIアバターのサービスで、接客・研修・面接練習・広報などに使われています。出演者の予定に左右されず、同じ見た目と声で発信を続けられる点が特徴です。くわしくはバーチャルヒューマンとは・AIアバターとはをご覧ください。

ニュース・メディア制作

AIアンカーが株価・天気・スポーツの速報などの定型情報を読み上げる動画は、すでに実用化されています。情報ができた時点ですぐ配信できる一方、AIで作ったことの表示を求めるルールが各国で整いつつあるため、ニュースや商業コンテンツでは明示が求められる方向です(くわしくは後述の「注意点」)。

教育コンテンツの制作支援

先生や講師が原稿を書くと、AIがアバターや図解を組み合わせた説明動画を作る、という流れが広がっています。映像制作の技術がなくても学習コンテンツを作れます。人工知能研究開発ネットワーク(AI Japan R&D Network)は、AIリテラシー啓発のためのAI動画を公開しています(出典:AI Japan R&D Network「AI動画」)。

動画を支える技術(かんたんに)

AI動画の裏側では、いくつかの技術が役割分担をしています。どの技術が何を担当しているかを知っておくと、ツールを選ぶときに「このツールは何が得意か」を読み取りやすくなります。

技術 役割 主に使われる場面
拡散モデル ノイズから少しずつ映像を作り出す 文章・画像から映像を生成する
大規模言語モデル(LLM) 指示文の意味を読み取り、場面や構図に変換する 「落ち着いた雰囲気で」などの抽象的な指示
音声合成・音声クローン ナレーションや特定の人の声を作る アバター動画・多言語の吹き替え
GAN 生成器と識別器を競わせて本物らしい画像を作る 顔の表情生成・リアルタイムの表情制御

拡散モデル(Diffusion Model)

ランダムなノイズを少しずつ取り除きながら目的の映像に近づけていく方式です。静止画の生成AIで広まった手法を時間方向に広げたもので、コマとコマのつながりを保ちながら映像を作れます。2026年時点の主な動画生成モデルの多くがこの系統です。文章・画像・音声をまとめて扱う仕組みはマルチモーダルAIの解説記事で説明しています。

大規模言語モデル(LLM)との組み合わせ

「研修動画向けに落ち着いた雰囲気で」のような言葉の指示を、場面・構図・色合いといった映像の設定に変換する役目を、大規模言語モデルが担います。指示文を工夫すると結果が変わるのは、この層が意味を読み取っているためです。

音声合成・音声クローニング

文章を自然な抑揚で読み上げる音声合成と、特定の人の声の特徴を学習して再現する音声クローニングが、アバター動画や多言語版の音声を支えています。口の動きを音声に合わせる処理(リップシンク)と組み合わせて使われます。

GAN(敵対的生成ネットワーク)

「生成器」と「識別器」を競わせて学習する方式で、顔画像の生成や表情のアニメーションで先に実用化された技術です。高品質な生成は拡散モデルが主流になりましたが、バーチャルヒューマンの表情をリアルタイムに動かすなど、遅れが許されない用途では今も使われています(くわしくはGANの解説記事)。

このほか、大量のコマを効率よく処理するためのスパースモデリングのような基盤技術もあります。生成から合成までの仕組みをくわしく知りたい方はAI動画の仕組みを、文章から映像を作る生成モデルそのものについては動画生成AIとはをご覧ください。

使うときの注意点:品質の限界・著作権・肖像権・開示

AI動画をうまく使うには、できることだけでなく、まだ苦手なことと、守るべきルールを知っておく必要があります。仕事で使う前に次の4点を確認してください。

品質の限界:手・文字・長い動画はまだ苦手

2026年時点の動画生成AIは急速に進歩していますが、手や指の描写、文字、水や布のような複雑な動き、数分にわたって同じ人物・同じ背景を保つこと、には課題が残っています。モデルごとに得意・不得意が違うため、用途に合わせてツールを使い分けることが大切です。AIアバターの表情や動きがわずかに不自然に感じられる「不気味の谷」も、没入感が求められる内容では問題になりえます。

ディープフェイクと悪用のリスク

実在する人物の映像や音声をAIで作ったり改ざんしたりする「ディープフェイク」は、なりすまし詐欺・偽のニュース・名誉毀損といった深刻な問題を引き起こしえます。本人の許諾なく実在の人物の容姿や声を使った動画は、肖像権・プライバシー権の侵害に直結します。仕事でAI動画を扱うときは、使うアバターや音声の権利処理を事前に確認してください。手口と見分け方はディープフェイクとはで解説しています。

著作権・学習データの問題

AI動画の学習データをめぐる著作権の整理は、2026年現在も各国で進行中です。既存のキャラクターや著名人に似た映像を商用で使うと、権利侵害になるおそれがあります。生成した映像そのものの著作権の扱いも国によって異なるため、商業コンテンツでは法的な確認を欠かさないでください。日本では、文化庁が「AIと著作権に関する考え方について」(令和6年3月)と「AIと著作権に関するチェックリスト&ガイダンス」(令和6年7月)を公開しており、生成AIを使うときの考え方の出発点になります(出典:文化庁「AIと著作権」)。

AIで作ったことの表示(開示)

AIで作ったコンテンツであることの表示を求めるルールが、EUのAI法(EU AI Act)をはじめ各国で整いつつあります。公開する場所のルールも確認が必要です。たとえばYouTubeでは、実在の人物が実際には言っていないことを言ったように見せる、実際の出来事や場所の映像を改変する、現実には起きていない場面を本物のように生成する、といった場合に「改変または合成されたコンテンツ」としての開示が求められ、写真のようにリアルなAIコンテンツでは動画プレーヤーにラベルが表示されることがあります(出典:YouTube ヘルプ「改変または合成されたコンテンツの開示」)。電子透かし(ウォーターマーク)や、配信先でのAI動画ラベルの仕組みも、技術と並行して整備が進んでいます。

これからの方向性

AI動画の技術は2026年以降も進歩が続く見込みです。現時点で見えている主な方向性は3つです。

リアルタイム生成への移行:いまは数分〜数十分かかる生成が、ライブ配信中にAIが映像をその場で作ったり変換したりする形に移りつつあります。AIキャラクターと会話しながら映像が変わる、といった使い方が視野に入っています。

マルチモーダルAIとの深化:文章・画像・音声・動きをまとめて扱うマルチモーダルAIの進歩により(参考:マルチモーダルAI解説)、声のトーンや文脈から感情を読み取り、それに合った映像を作る表現が近づいています。

長い動画への対応:いまの主なツールは数秒〜数分の生成が中心ですが、長い時間にわたって一貫した物語を持つ動画への対応が進んでいます。映画やドラマの制作支援への応用が現実になりつつあります。

文章から映像を作るAIの仕組みやツールをくわしく知りたい場合は動画生成AIとはを、目的別の作り方はAI動画の作り方を、ツールの比較はAI動画生成ツール比較をご覧ください。


よくある質問

Q. AI動画とは何ですか?
A. AI(人工知能)を使って作ったり、編集したりした動画のことです。文章や画像から映像を生成するもの、AIのアバターが原稿を読み上げるもの、既存の動画を別の言語に吹き替えるものなど、いくつかの種類があります。

Q. AI動画にはどんな種類がありますか?
A. 主に、文章から映像を作る「テキスト→動画」、AIの人物が話す「AIアバター動画」、写真を動かす「画像→動画」、既存の動画の「翻訳・吹き替え」、長い動画から短い動画を切り出す「自動編集」、固有の見た目と声を持つ「バーチャルヒューマン」があります。

Q. AI動画は無料で作れますか?
A. 無料で試せるツールがあります。2026年10月13日に公式サイトで確認した範囲では、Canvaは無料版でも標準モデルで月200回まで動画生成AIを使え、Adobe Fireflyはプランに加入しなくても毎日無料で生成でき、Google VidsはGoogleアカウントで無料で試せます。RunwayはFreeプランに初回のみ125クレジットが付きます。無料プランでは商用利用ができないツールや透かしが付くツールもあるため、仕事で使う前に規約を確認してください。

Q. AI動画はどうやって作りますか?
A. ①目的と長さを決める ②種類(文章から作る・アバターに話させる・写真を動かす)を選ぶ ③無料枠のあるツールで試す ④指示文(プロンプト)や原稿を具体的に書いて生成し、直しながら作り直す ⑤権利と表示のルールを確認して公開する、の順で進めます。

Q. 日本語で使えますか?
A. はい。Google Vids・Geminiアプリ・Canva・Adobe Fireflyなどは公式ページが日本語で、日本語の指示文(プロンプト)をそのまま入力できます。英語の画面が中心のツールでも日本語の指示文で試せますが、意図どおりにならないときは英語に直すと改善することがあります。

Q. スマホだけでAI動画を作れますか?
A. ツールによります。アプリを提供しているツールならスマホだけで作れますが、Google Vidsの動画生成のように、公式ページでパソコンから使うよう案内されているものもあります。最初の1本はパソコンで作り、慣れてからスマホに移るのが無難です。

Q. どんな技術で作られていますか?
A. 中心になっているのは、ノイズから少しずつ映像を作り出す「拡散モデル」です。これに、指示文の意味を読み取る大規模言語モデル、ナレーションを作る音声合成、口の動きを音声に合わせるリップシンクなどが組み合わされています。

Q. 利用にあたっての注意点はありますか?
A. 実在の人物の顔や声を本人の許可なく使わないこと、既存のキャラクターや作品に似た映像を商用で使わないこと、ツールごとの商用利用の条件を確認すること、YouTubeなど公開先のルールに従ってAIで作った動画であることを表示すること、の4点に注意が必要です。

参考文献

記事中の各社の無料枠・料金・モデル名は、2026年10月13日に次の公式ページを読んで確認しました。


動画・画像生成AIの業務活用をご検討の方へ

クリスタルメソッドは、動画・画像を生成するAIやAIアバターの開発と業務導入を支援しています。「広告・研修動画の制作を効率化したい」「自社サービスに画像・動画生成を組み込みたい」といったご相談を承っています。

AIニュースのまとめをメールで

毎週月曜、海外AIニュースの日次ダイジェストを1週間分まとめてお届けします。無料・いつでも配信を停止できます。

監修

河合 継(クリスタルメソッド株式会社 代表取締役)

AI・ディープラーニングに関する特許16件の発明者。過去、国立がん研究センターとの共同研究や、テレビ番組でのAI解説実績を持つAI研究者として、AIの研究開発を主導している。
運営会社について | 編集方針

Read next

あわせて読みたい

  • 動画生成AIのイメージ

    AI動画生成ツール比較|主要9サービスを品質・料金・用途で徹底比較【2026年版】

    本ページは「どのAI動画ツールを選ぶか」というツール比較・選定に特化したガイドです。Sora・Kling・HeyGenなど主要サービスを品質・料金・商用ライセン...

  • 動画生成AIのイメージ

    AI動画の作り方・やり方|目的別の作成手順をステップで解説【2026年版】

    本ページは「AI動画を実際にどう作るか」という作成手順・やり方に特化したガイドです。テキストから映像・AIアバター動画・既存動画の自動編集の3パターンを、プロン...

  • 動画生成AIのイメージ

    AI動画の仕組みとは?生成から合成まで技術を徹底解説

    AI動画の仕組みとは?生成から合成まで技術を徹底解説 「AIが動画を自動で作れる」と聞いても、実際に何が起きているのかピンとこない方は多いはずです。テキストを入...

View more