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DeepSeekとは?できること・使い方・モデル・安全性を初心者向けにやさしく解説【2026年版】

「DeepSeek(ディープシーク)って、安くて賢いって聞くけど実際どうなの?」「無料で使えるの?安全なの?」——そんな方に向けて、このページではDeepSeekのできること・使い方・料金・安全性を、専門用語をできるだけ避けてやさしくまとめます。AIにくわしくない方でも、読み終えるころには「自分なら何に使えそうか」がイメージできるはずです。

モデルの細かい仕様や料金表、他AIとのくわしい比較は、それぞれの専用記事にリンクします。まずはここで全体像をつかんでください。

データのプライバシー保護を象徴する抽象的なコンセプトイメージ
データのプライバシー保護を象徴する抽象的なコンセプトイメージ

DeepSeekに入力してよい情報・ダメな情報(線引きの早見と代替手段)

DeepSeekを使うかどうかで多くの人がつまずくのは「機能」ではなく「何を入力していいのか」です。Web版やAPI経由では、入力した内容が社外(DeepSeekを運営する中国企業のサーバー等)で処理される場合があります。一方で、MITライセンスで公開されたモデルを自社環境で動かすローカル実行(自己ホスト)なら、入力を社外に送らずに使えます。まず下の線引きだけ決めておくと、安全に使い始められます。

入力する情報 判定 具体例と、ダメなときの代替
公開情報・一般的な作業 ◎ そのまま入力可 公開済みのブログ下書き、一般的なコード、要約・翻訳、アイデア出し。Web版の無料枠で気軽に試せる領域です。
社内向けだが機密ではない情報 ○ 匿名化して入力 社内文書のたたき台など。会社名・氏名・固有の数値を伏せ字やダミーに置き換えてから入力すれば、実務にそのまま使えます。
顧客情報・個人情報・営業秘密 ✕ Web版には入れない 氏名・連絡先・契約内容・未公開の技術情報など。どうしてもAIで扱うなら、社外に送らないローカル実行、または利用規約とデータ保管地を確認したうえでのAPI利用に切り替えます。
法規制・ガバナンス対象のデータ ✕ 事前に社内確認 越境データ移転や委託先制限のある情報。処理拠点の要件が合わないことがあるため、入力前に情報システム・法務部門の承認を得ます。

迷ったときの一手:「これは外に出したら困るか?」で判断します。困るなら、その用途だけローカル実行(自己ホスト)に回すか、匿名化してから入力する——この2つを覚えておけば、コストの安さを活かしつつ安全に運用できます。データの扱いは変わり得るため、業務利用の前には最新の利用規約とプライバシーポリシーを必ずご確認ください。

DeepSeekは自社に向く?向かない?(用途別の判断早見)

結論から:コストを抑えて大量のテキスト処理・コーディング補助・下書き作成を回したいなら有力候補です。逆に機密情報を扱う業務、最新性が命の情報、提供者の所在国を問われる用途では慎重に判断すべきです。

DeepSeekが向く場面

  • コスト最優先:同等の生成作業を大手APIより安く回したい(社内文書の下書き・要約・分類の大量処理)
  • コーディング補助:コード生成・レビュー・リファクタの相棒として
  • 個人・検証用途:無料Web版で手早く試したい

DeepSeekが向かない・注意する場面

  • 機密・個人情報の入力:データの取り扱いと保存先を社内ルールで確認するまで避ける
  • センシティブな話題:中国製AI特有の応答制限があり、扱えない/偏る領域がある
  • 提供地域・ガバナンス要件:調達・コンプラ上、提供者の所在国が問題になる組織

他AIとの一行使い分け

  • DeepSeek=安さと実務処理量。コスト最優先の下書き・コード
  • ChatGPT=機能・連携・エコシステムの広さ
  • Claude=長文の読解・丁寧な文章・安全性重視
  • Gemini=Google連携・検索的な最新性

DeepSeekとは?ひとことで言うと「安くて賢い、中国発のAIアシスタント」

DeepSeekは、中国のAI企業「DeepSeek(深度求索)」が開発しているAIアシスタントです。ChatGPTやClaude(クロード)と同じように、質問すると文章で答えてくれたり、文章やコードを作ってくれたりします。

いちばんの特徴は、トップクラスの賢さを、圧倒的に安く(多くは無料で)使えること。「MoE(混合エキスパート)」というしくみで、必要な部分だけを動かして効率よく動くよう設計されているため、低コストを実現しています。さらにモデルが公開(オープンウェイト)されているので、自分のPCや自社サーバーでも動かせます。2026年6月時点の主力はV4世代で、高精度の旗艦モデル「DeepSeek-V4-Pro」と軽量・低コストの「DeepSeek-V4-Flash」の2本立てです。DeepSeek-R1で知られた推論(筋道を立ててじっくり考える働き)は、現行V4モデルの思考モード(答える前にいったん考える動作)に引き継がれています。

🔥 DeepSeekを使うとこんなに変わる(before → after)

「安くて賢い」だけではイメージしづらいので、ふだんの作業がどう変わるかを具体的に並べてみます。

  • 高性能AIはコストが心配:今まで=高機能AIは月額や従量課金(使った分だけ払う方式)が高い → DeepSeek=無料のWebチャット、開発でも他社より大幅に安いAPIで同じように使える
  • 情報を外に出したくない:今まで=クラウドAIに社内データを送るのが不安 → DeepSeekは自分のPC・社内サーバーで動かせるので、データを外に出さずに使える
  • コードのたたき台がほしい:今まで=ゼロから書く → DeepSeekに頼むだけで雛形やレビューの下書きが出てくる
  • 難しい数学・論理の問題:今まで=答えだけで根拠が不安 → V4-Proの思考モードが「考える過程」を見せながら筋道立てて解く

「自分の仕事のあの作業、頼めそう」と思えたら、それがDeepSeekの使いどころです。

DeepSeekで何ができる?(主な機能)

DeepSeek(ディープシーク)は、文章の作成・要約、翻訳、プログラミング支援、データ整理、難しい推論まで、はば広く使えます。初めての方がまず試しやすい具体例を挙げると——

  • 文章の要約・作成:長いメールや資料を数行に要約したり、たたき台の文章を作る
  • 翻訳・言い換え:日本語⇔英語などの翻訳や、堅い文章をやさしく言い換える
  • プログラミング支援:コードの生成・修正・エラー原因の説明。思考モードのdeepseek-v4-proは複雑な実装の相談にも向く
  • 調べもの・整理:箇条書きの整理、表への変換、アイデア出しの壁打ち
  • じっくり考える推論:算数・論理・段取りなど、途中の考え方を示しながら答える(V4系の推論モード)

業務でどこまで実用になるか、機能と限界をくわしく知りたい方は DeepSeekでできること(業務別の機能と限界)の解説 をご覧ください。最新モデルの中身は DeepSeek V4の詳細解説、考える過程を見せる推論モデルの系譜は DeepSeek-R1の解説 で紹介しています。

【2026年6月時点】最新動向 — 現行モデルはV4世代

DeepSeekのAPIモデルは現在、「deepseek-v4-flash」(速さ・低コスト重視)と「deepseek-v4-pro」(高精度・思考モード対応の旗艦)の2本立てです。どちらも2026年4月24日にリリースされ、最大1Mトークンの長コンテキストに対応しています。旧モデル名の「deepseek-chat」「deepseek-reasoner」は2026年7月24日(15:59 UTC)に廃止予定と公式が告知しています。解説記事の多くはまだ旧世代(R1・V3など2025年情報)のままなので、モデル名や料金を調べるときは情報の日付に注意してください。

  • 一度に読み込める文章量が大きい(コンテキスト長 最大1Mトークン):トークンはAIが文章を扱う単位で、長い文書や大量の資料も一度に読み込めます
  • 低価格路線は継続:例としてv4-flashは出力100万トークンあたり$0.28。最新の単価表と他社比較は DeepSeek APIの解説 にまとめています
  • モデルの中身の違いは DeepSeek V4の詳細解説 をご覧ください

(出典:DeepSeek公式APIドキュメント api-docs.deepseek.com/quick_start/pricing、2026年6月8日確認)

無料で使える?料金はいくら?

DeepSeekはWebチャット(chat.deepseek.com)なら完全無料で使えます。ChatGPT PlusやClaude Proのような有料の個人サブスクリプションは存在せず、消費者向けチャットは無料のみです(混雑時は「Server Busy」によるスロットリングあり)。なぜ無料で使えるのか・無料の範囲や制限は DeepSeekはなぜ無料で使えるのか に、開発者向けのAPI単価や他社との料金比較は DeepSeekの料金解説 にまとめています(金額は変動するため、必ず最新をご確認ください)。

テーマ別・もっとくわしく知りたいときは(専用ガイド)

このページではDeepSeekの全体像をまとめました。テーマごとに深掘りしたい方は各専用記事へどうぞ。Webチャットの具体的な操作手順DeepSeekの使い方ガイド自分のPCで動かす方法DeepSeekをローカルで動かす方法自社システムへの組み込みDeepSeek APIの使い方文書画像をMarkdown化するOCRモデルについては DeepSeek-OCRの特徴・使い方の解説 をご覧ください。

ChatGPT・Claudeと何が違う?

大きな違いは、同じくらいの賢さを圧倒的に低コストで使えること、そしてモデルが公開されていて自分で動かせることです。「コストを抑えたい」「データを外に出さず社内で動かしたい」ならDeepSeek、という選び方ができます。おおまかな違いを表にまとめると次のとおりです(詳細は各比較記事へ)。

比較軸 DeepSeek ChatGPT Claude
個人向け料金 Webチャットは完全無料(有料個人プランなし) 無料枠+Plus $20/月 無料枠+Pro $20/月
モデル公開(オープンウェイト) ◎ MITライセンスで公開・自己ホスト可 ✕ 非公開 ✕ 非公開
API単価の傾向 非常に低い(例: v4-flash 出力 $0.28/100万トークン) 相対的に高い 相対的に高い
データ処理の拠点 中国企業のサーバー(Web/API) 米国(OpenAI) 米国(Anthropic)

※ことばの補足:オープンウェイト=AIの中身(モデル)が公開されていて、自分のパソコンや会社のサーバーでも動かせること(これを「自己ホスト」と言います)。MITライセンス=商用でも自由に使える、制限のゆるい公開ルール。API単価=開発者がプログラムから使うときの、使った分だけの料金です。

参考として、公式モデルカードで公開されているベンチマークスコア(DeepSeek-V4-Pro Maxモード)では、大学院レベルの専門知識を問う「GPQA Diamond」で90.1、コーディング能力を測る「LiveCodeBench」で93.5を記録しており、GPT-5.4 xHighやClaude Opus 4.6 Max、Gemini 3.1 Pro Highといった最上位クラスの他社モデルと同水準の性能を示しています(出典:Hugging Face公式モデルカード、後述の参考文献を参照)。

くわしい比較は DeepSeekを徹底比較(ChatGPT・Gemini・Claudeとの違い)DeepSeekとChatGPTの比較 をご覧ください。

どの形で使う? — AI開発企業の視点で見る3つの利用形態

AI開発を本業とする私たちが導入判断で最初に見るのは、「どのモデルか」より「どの形態で使うか」です。形態によってデータの扱いが根本から違うためです。

利用形態 向いている人 データの扱い・注意
Web版・アプリ まず無料で試したい 入力は中国企業のサーバーで処理される。機密・個人情報は入れない
API 開発・自動化に組み込みたい 低単価が魅力。規約とデータ保持の確認が前提(API解説
ローカル実行 データを外に出せない オープンウェイト(MIT)を自社PC・サーバーで実行(ローカル実行の解説

リスクの全体像と対策は DeepSeekの危険性・リスクの解説 で詳説しています。

実装者の目線で付け加えると、DeepSeekのモデルが MITライセンスのオープンウェイトで公開されている意味は大きいと考えています。モデルを自社のパソコンやサーバーに置いて使える=データを外部に出さずに試せますし、特定の会社のサービスに縛られずに済む(いわゆる「ベンダーロックイン」を避けやすい)ためです。実務では、まず無料のWeb版で用途に合うかを確かめ、機密を扱う工程だけローカル実行やAPIへ——と段階的に切り分けるのが現実的です。

ローカルLLMの導入やRAG構築をご検討の方は、AI開発会社クリスタルメソッドの無料相談をご利用ください。

安全に使うために(データ・プライバシーの注意点)

便利な一方で、注意すべき点もあります。Webチャットやアプリに入力したデータは中国企業のサーバーで処理されるため、機密情報・個人情報・営業秘密はそのまま入力しないのが基本です。どうしても扱いたい場合は、前述のとおりローカル(自分のPC・社内サーバー)で動かせば、データを外に出さずに使えます

  • データの処理拠点:Web・アプリ・APIの入力は中国企業のサーバーで処理される。機密情報・個人情報・営業秘密はそのまま入力しない
  • ローカル実行という選択肢:オープンウェイト(MIT)を自社のPC・サーバーで動かせば、入力データを社外に送らずに使える
  • 用途で使い分ける:機密を含まない下書き・調査はWeb版、機密を扱う業務はローカル実行やデータ保持の設定を確認したAPI構成を検討する

安全性・リスクの詳細と対策は DeepSeekの危険性・リスクの解説 でくわしく取り上げています。

よくある質問

Q. DeepSeekは無料で使えますか?
A. はい、Webチャット(chat.deepseek.com)は完全無料で使えます。ChatGPT PlusやClaude Proのような有料の個人サブスクリプションは存在せず、消費者向けチャットは無料のみです。開発者向けのAPIも他社より大幅に低価格な従量課金で提供されています。

Q. 安全ですか?
A. 入力データは中国のサーバーで処理されるため、機密情報は入力しないのが基本です。ローカルで動かせばデータを外に出さずに使えます。

Q. ChatGPTと何が一番違いますか?
A. 同等の賢さを圧倒的な低コストで使え、モデルが公開されていて自分で動かせる点です。

Q. 日本語でも使えますか?
A. 使えます。日本語での質問・文章作成にも対応しています。

Q. 最新モデルはどれですか?
A. 2026年6月時点の主力はV4世代です。旗艦モデルの「DeepSeek-V4-Pro」(API名:deepseek-v4-pro)と軽量・低コストの「DeepSeek-V4-Flash」(API名:deepseek-v4-flash)の2本立てで、いずれも2026年4月24日にリリースされました。旧モデル名のdeepseek-chat / deepseek-reasonerは2026年7月24日に廃止予定です(出典:公式APIドキュメント)。

Q. 料金はいくらですか?
A. 個人向けのWebチャットは完全無料で、有料の個人サブスクリプションはありません。開発者向けのAPIのみ従量課金で、deepseek-v4-flashは出力100万トークンあたり$0.28、deepseek-v4-proは出力100万トークンあたり$0.87(現行プロモーション価格、標準価格は$3.48)です。料金は変動する場合があるため、公式料金ページで最新を確認してください。

Q. 自分のPCで動かしたり、商用利用できますか?
A. できます。V4-Pro・V4-FlashともにMITライセンスのオープンウェイトとして公開されており、自社のPC・サーバーで動かして商用利用することも可能です。

まとめ

DeepSeekは、「安くて賢い」を地で行く、無料から気軽に試せるAIアシスタントです。2026年6月時点の主力はV4世代(V4-Flash/V4-Pro)で、最大1Mトークンの長コンテキストや推論モードにも対応しています。まずはWebチャットで気になる質問を一つ投げてみるところから始めてみてください。「もっとくわしく」と思ったら、このページから各専用記事へ進めば、料金・使い方・安全性・他AIとの違いまで一気に深掘りできます。

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監修

河合 継(クリスタルメソッド株式会社 代表取締役)

AI・ディープラーニングに関する特許16件の発明者。過去、国立がん研究センターとの共同研究や、テレビ番組でのAI解説実績を持つAI研究者として、AIの研究開発を主導している。
運営会社について編集方針

参考文献


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