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Sora(OpenAI)とは?サービス終了の経緯・いつまで使えたか・データ書き出しと代替を解説【2026年版】

Sora(OpenAI)とは?サービス終了の経緯と代替を解説

Sora(ソラ)は、OpenAIが開発した、文章や画像から動画を作る「動画生成AI」です。2026年10月現在、Soraは提供を終了しており、新しく使うことはできません。ウェブ版・アプリ版は2026年4月26日に、開発者向けのAPIは2026年9月24日に終了しました(2026年10月13日にOpenAI公式ヘルプセンターと開発者向けドキュメントで確認)。

この記事では、Soraとは何だったのか、いつ・なぜ終了したのか、作った動画や支払い済みの料金はどうなるのか、提供当時は何ができていくらだったのか、著作権をめぐって何が起きたのか、代わりに何を使えばよいのかを、OpenAIの公式発表と一次報道で確認した事実だけで順に説明します。なお、同じ「SORA」という名前の宝飾ブランドや電子図書館アプリなどとは関係ありません。

Soraとは?——OpenAIの動画生成AI(提供終了済み)

Soraは、OpenAIが開発した動画生成AIのモデル名であり、同時にそのモデルを使うサービス(ウェブ版 sora.com・スマホアプリ・API)の名前でもあります。文章(プロンプト)や画像を入力すると、その内容の短い動画を作ります。2025年9月に登場したSora 2では、セリフ・効果音・環境音まで映像と同期して生成できるようになりました(出典:OpenAI「Sora 2 is here」)。

OpenAIは2024年2月の発表時に、Soraを「動画におけるGPT-1の瞬間」、Sora 2を「GPT-3.5相当」と位置づけていました(出典:同上)。文章から動画を作るAIの代表格として注目を集めましたが、2026年4月にウェブ版・アプリ版が、同年9月にAPIが終了し、現在は使えません。正確な日程と、作ったデータの扱いは次の節で説明します。

Soraの3世代——初代・Sora Turbo・Sora 2

世代 発表・提供 特徴(公式発表より)
初代Sora 2024年2月15日発表(研究プレビュー) 最大1分間の動画を生成できると発表。一般には公開されず、研究者や映像制作者の限られた利用者が試用
Sora Turbo 2024年12月9日に sora.com で一般提供開始 ChatGPT Plus・Pro の利用者向け。最長20秒・最大1080p。横長・縦長・正方形に対応。ストーリーボード(場面ごとの指定)、手持ちの画像・動画の延長・リミックス・合成
Sora 2 2025年9月30日発表。同日にiOSアプリ「Sora」を公開 映像と同期した音声(セリフ・効果音・環境音)。物理法則の再現と、複数カットにまたがる指示への追従が向上。自分や友人を動画に登場させる「キャラクター(カメオ)」機能。APIでは sora-2・sora-2-pro として提供

仕組み——拡散モデルとTransformer

OpenAIの公式ページと技術レポートによると、Soraは拡散モデル(ノイズだらけの映像から、段階的にノイズを取り除いて動画に仕上げる方式)で、画像生成AIのDALL·Eと同じ系統の技術です。動画や画像を「パッチ」と呼ぶ小さな単位に分けて、文章生成AIのGPTと同じTransformerという仕組みで扱うため、長さ・解像度・縦横比の違う映像をまとめて学習できます。DALL·E 3で使われた「学習用の映像に詳しい説明文を付け直す」技術も取り入れ、文章の指示に忠実な動画を作れるようにしていました(出典:OpenAI「Sora:テキストから動画を作成する」・OpenAI「Video generation models as world simulators」)。

OpenAIはSoraの目的を「AIに物理世界の動きを理解させ、シミュレートさせること」と説明しています。この「世界シミュレーション」の研究は、後述のとおり、Soraの終了後もロボティクス向けに続けるとされています。動画生成AIの仕組み全般は動画生成AIとは?仕組み・できること・活用シーンで、複数の種類のデータを扱うAIの考え方はマルチモーダルAIの解説記事で説明しています。

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Soraは今使える?——提供終了の日程と現在の状況

使えません。2026年10月現在、Soraはウェブ版・アプリ版・APIのすべてが提供を終了しています。OpenAI公式ヘルプセンターの案内は次のとおりです(2026年10月13日確認)。

Soraの提供終了の日程(OpenAI公式)
対象 終了日 状況
Sora ウェブ版(sora.com)・iOS/Androidアプリ 2026年4月26日 終了済み
Sora API(sora-2・sora-2-pro・Videos API) 2026年9月24日 終了済み(代わりのAPIは無し)
OpenAI公式のSora紹介ページ(日本語版)の上部に表示されている告知。「As of April 26, 2026, the Sora product is no longer available.(2026年4月26日をもってSoraは提供を終了しました)」と、終了の案内とChatGPTの画像生成へのリンクが並ぶ
OpenAI公式のSora紹介ページ(日本語版)の上部に出ている告知「As of April 26, 2026, the Sora product is no longer available.」(出典:openai.com/ja-JP/index/sora/・2026年10月13日撮影)

終了はどう発表されたか

終了は、2026年3月24日(米国時間)にSoraの公式Xアカウント(@soraofficialapp)が「We’re saying goodbye to the Sora app.」と投稿して明らかになったものです。同じ日に、OpenAIは開発者向けにもSora 2のモデルとVideos APIを9月24日に廃止すると通知しています(出典:Impress Watch 2026年3月25日・OpenAI Developers「Deprecations」)。公開から半年足らずでの撤退で、翌月の4月26日にウェブ版とアプリ版が終了しています。

なぜ終了したのか——OpenAIの説明

OpenAIの広報担当者は報道各社に対し、「コンシューマー向けアプリおよびAPIにおけるSoraの提供を終了することを決定した」「計算リソースへの需要が高まる中、Soraの研究チームは引き続き、ロボティクスの進展や、現実世界の物理的なタスク解決に貢献する世界シミュレーション研究に注力していく」と説明し、エージェント型AIの実現に必要な計算リソースを確保する観点から「難しい決断」に至ったとしています(出典:Impress Watch 2026年3月25日)。公式の説明は「計算資源の優先順位」であり、収益性や運営コストに関する具体的な数字は、OpenAIからは公表されていません(報道では動画生成の計算コストの大きさが背景として伝えられています。出典:Business Insider Japan)。

OpenAIの開発者向けドキュメントのSora 2モデルページ。Deprecated・Legacyの表示と、「The Sora 2 models and Videos API were shut down on September 24, 2026 and are no longer available. There is no one-to-one replacement API.」という告知
OpenAIの開発者向けドキュメントのSora 2モデルページ。「Deprecated」の表示と、2026年9月24日にモデルとVideos APIを停止し、代わりのAPIは無いという告知(出典:developers.openai.com/api/docs/models/sora-2・2026年10月13日撮影)

データの書き出し・返金・クレジットの扱い

OpenAI公式ヘルプセンター「What to know about the Sora discontinuation」の案内をまとめると、次のとおりです(2026年10月13日確認)。

項目 OpenAIの案内
作った動画の書き出し sora.chatgpt.com/sunset にアクセスし、「Export」を押すと書き出しを申請できます。準備ができるとメールで連絡が来ます。OpenAIは「できるだけ早く書き出すこと」を勧めています
最終の書き出し期間 最終の書き出し期間を設ける場合は、開始前にメールで通知するとしています(設けられるかどうかは確約されていません)
データの削除 終了後、最終の書き出し期間(設けられた場合)が過ぎると、Soraの利用に関するデータは完全に削除されます
返金 Sora専用の返金制度はなく、ChatGPTの有料プランの通常の返金手続きに従います
購入済みのクレジット ChatGPT/Soraのクレジットとして購入した分は、引き続きCodex(OpenAIのコーディング支援ツール)で使えます
OpenAIヘルプセンターの記事「What to know about the Sora discontinuation」。ウェブ版・アプリ版は2026年4月26日に終了、APIは2026年9月24日に終了、データは書き出しでき、最終の書き出し期間のあとに削除されると書かれている
OpenAIヘルプセンター「What to know about the Sora discontinuation」。終了日・書き出し・削除の案内(出典:help.openai.com・2026年10月13日撮影)

Soraを業務で使っていた企業が確認しておくこと

  • 生成した動画の保全:広告・研修などに使った動画の元データが Sora 上にしか無い場合は、上記の書き出しを済ませておきます。削除後は復元できません。
  • APIを組み込んだシステムの停止:sora-2・sora-2-pro を呼ぶ処理は2026年9月24日以降エラーになります。OpenAIは「一対一で置き換えられるAPIは無い」としているため、別の動画生成AIへの移行が必要です(代替サービスの比較記事へ)。
  • 生成物の権利の確認:提供当時に作った動画の利用条件は、当時のOpenAIの利用規約に従います。人物を登場させた動画(キャラクター機能)を外部に使っている場合は、本人の同意の範囲を改めて確認しておくと安心です。

Soraの歴史——発表から提供終了まで(年表)

発表から終了までの主なできごとです。日付はOpenAIの公式発表と、国内の一次報道(Impress Watch)で確認したものです。

時期 できごと
2024年2月15日 OpenAIが初代Soraを発表。最大1分間の動画の生成例と技術レポートを公開(OpenAI)
2024年12月9日 高速化した「Sora Turbo」を sora.com で一般提供開始。ChatGPT Plus・Proの利用者が対象。英国・スイス・欧州経済領域は対象外(OpenAI「Sora is here」)
2025年9月30日 「Sora 2」を発表。音声つき動画に対応し、iOSアプリ「Sora」を米国・カナダで招待制で公開(OpenAI「Sora 2 is here」)
2025年10月3日 日本のアニメ・ゲームのキャラクターに似た動画が作れると指摘を受け、サム・アルトマンCEOが権利者向けの管理機能と収益分配の方針を発表(Sam Altman「Sora update #1」)
2025年10月27日 CODA(コンテンツ海外流通促進機構)がOpenAIに、会員社の作品を無許諾で学習に使わないことなどを求める要望書を提出(CODA)
2025年10月30日 日本でSoraアプリが利用可能に。招待コードが不要になる(Impress Watch)
2025年10月31日 講談社・小学館・KADOKAWAなど出版17社と日本漫画家協会・日本動画協会が、Sora 2の著作権の扱いに抗議する共同声明(Impress Watch)
2025年11月4日 Android版アプリを日本・米国・カナダ・韓国・台湾・タイ・ベトナムで公開(Impress Watch)
2025年12月11日 ウォルト・ディズニー・カンパニーと3年間のライセンス契約。200以上のキャラクターをSoraで使えるようにし、ディズニーがOpenAIに10億ドルを出資する内容(OpenAI)
2026年3月24日 Soraアプリの終了を公式Xで発表。同日、開発者にAPIの廃止(9月24日)を通知(Impress Watch・OpenAI Developers)
2026年4月26日 ウェブ版・アプリ版の提供を終了(OpenAI Help Center)
2026年9月24日 Sora API(sora-2・sora-2-pro・Videos API)の提供を終了(同上)

一般向けの提供開始(2024年12月)から終了(2026年4月)までは約1年4か月、Sora 2のアプリ公開から終了発表までは半年足らずです。

Sora 2でできたこと——提供当時の機能と料金

以下は、提供当時(2025年9月〜2026年4月)にSora 2のアプリ・ウェブ版・APIが備えていた機能と料金を、OpenAIの発表と開発者向けドキュメントをもとに記録として整理したものです。現在はいずれも使えません。

提供当時の主な機能

  • 文章・画像からの動画生成:文章の指示や1枚の画像を起点に、セリフ・効果音・環境音まで同期した動画を生成できる仕組みです。写実的な映像、映画のような映像、アニメ調など幅広いスタイルに対応しています。
  • 物理法則の再現と場面の一貫性:たとえばバスケットボールのシュートが外れたときに、ボールが「都合よく」ゴールに入ることなく、ボードに当たって跳ね返るといった動きを表現できます。複数のカットにまたがる指示に従いながら、場面の状態を保つ能力も向上しています。
  • リミックスとフィード:アプリでは、ほかの利用者の動画をもとに自分の動画を派生させたり、縦スクロールのフィードで動画を見つけたりできる作りです。
  • キャラクター(カメオ)機能:アプリで一度だけ本人確認用の短い動画と音声を録画すると、自分を動画の中に登場させられる機能です。友人を登場させるには相手の許可が必要で、未成年にはより厳しい制限がかけられています。2025年10月には、人以外の動物や物などを登録する「character cameos」も追加されています。
  • API(sora-2・sora-2-pro):自社のシステムから動画生成を呼び出せる仕組みです。sora-2は720×1280(縦)・1280×720(横)、sora-2-proはそれに加えて1024×1792・1792×1024、1080×1920・1920×1080の解像度に対応していました(OpenAI Developers)。

提供当時の料金

区分 内容(OpenAIの発表・ドキュメントより)
Sora Turbo(2024年12月〜) ChatGPT Plus(月額20ドル)に追加料金なしで含まれ、月に480pで50本まで(720pならそれより少ない本数)。ChatGPT Pro(月額200ドル)はPlusの10倍の利用量で、より高い解像度・長い動画に対応。Team・Enterprise・Eduのプランには含まれず、18歳未満も対象外
Sora 2(2025年9月〜) 当初は無料で、計算資源の制約の範囲で「寛大な上限」つき。ChatGPT Proの利用者は高品質な「Sora 2 Pro」も利用可能。その後、動画生成に課金する方針が示され、ChatGPT/Soraのクレジットを購入して追加生成する仕組みが導入されました
API 従量課金。開発者向けのモデルページには、sora-2が「$0.1」、sora-2-proが解像度別に「$0.3・$0.5・$0.7」と表示されています(2026年10月13日確認。料金ページ本体からは削除済みのため、単位や最新の条件は当時のドキュメントが基準)

当時の料金の出典:OpenAI「Sora is here」・OpenAI「Sora 2 is here」・Sam Altman「Sora update #1」・OpenAI Developers「Sora 2」。なお、Soraが使えなくなったあとの購入済みクレジットの扱いは、前述の「データの書き出し・返金・クレジットの扱い」をご覧ください。

著作権・肖像権をめぐる問題と、OpenAIの対応

Sora 2は高品質な動画を手軽に作れる一方で、公開直後から著作権と肖像権の問題が大きな論点になっています。日本の権利者団体や出版社が相次いで声明を出し、Soraの経緯を語るうえで欠かせない出来事です。ここでは、公式発表と一次報道で確認できる事実だけを時系列で整理します。

日本のキャラクターに似た動画が作れるという指摘

2025年9月30日の公開直後、Sora 2で「ドラゴンボール」や「ポケモン」など日本のアニメ・ゲームのキャラクターに酷似した動画が作れるとして、疑問の声が上がっています。背景には、OpenAIが「権利者が明示的に拒否(オプトアウト)しない限り、キャラクターの生成を許す」方式を採っていたことがあります(出典:Impress Watch 2025年10月4日)。

OpenAIの対応——権利者の管理機能と収益分配

2025年10月3日(米国時間)、サム・アルトマンCEOは自身のブログ「Sora update #1」で、(1) 権利者が自分のキャラクターの使われ方を「一切使わせない」ことも含めて細かく指定できる機能を提供すること、(2) 利用者がキャラクターを生成した場合に、権利者へ収益を分配する仕組みを用意すること、の2点を表明しています。あわせて、利用者が1人あたり想定を大きく上回る量の動画を生成していることから、動画生成に課金する必要があるとも説明しています(出典:Sam Altman「Sora update #1」)。

Sora 2 公開後の著作権をめぐる動き(2025年10月〜12月)
日付 主体 内容
2025年9月30日 OpenAI Sora 2 公開。権利者がオプトアウトしない限りキャラクターを生成できる方式
2025年10月3日 サム・アルトマンCEO 権利者向けの管理機能(全面禁止も可)と収益分配の方針を表明
2025年10月27日 CODA 無許諾での学習の停止と、侵害申立てへの誠実な対応を求める要望書
2025年10月31日 出版17社・日本漫画家協会・日本動画協会 オプトアウト方式は日本の著作権法とWIPO条約の原則に反するとする共同声明
2025年12月11日 ディズニー・OpenAI 200以上のキャラクターをオプトインで提供する3年契約(2026年3月の終了発表で実行前に終了)

日本の権利者団体・出版社の動き

  • 2025年10月27日・CODA(コンテンツ海外流通促進機構):会員社の要請を受け、OpenAIに対して「会員社のコンテンツを無許諾で学習に使わないこと」「生成物に関する著作権侵害の申立てに誠実に対応すること」を求める要望書を提出しています。日本の著作権法では利用に原則として事前の許諾が必要で、事後のオプトアウトで責任を免れる制度は無い、という立場です(出典:CODA「CODA Issues Written Request to OpenAI Regarding Sora 2」)。
  • 2025年10月31日・出版17社と2団体の共同声明:講談社・小学館・KADOKAWAなど出版17社と日本漫画家協会・日本動画協会が「生成AI時代の創作と権利のあり方に関する共同声明」を発表し、Sora 2で公開された映像に著名な作品への依拠性・類似性が強く疑われるものが多数見られたことに抗議しています。オプトアウト方式は日本の著作権法の原則にも、WIPO(世界知的所有権機関)の条約の原則にも反する、としています(出典:Impress Watch 2025年11月4日)。

本人の肖像と、生成物の出どころを示す仕組み

人物の肖像については、Sora 2のキャラクター(カメオ)機能は本人がアプリで本人確認の録画をしたときだけ自分を登場させられる設計で、友人を登場させるにも相手の許可が必要です。未成年には、フィードの閲覧量の上限やキャラクターの利用制限、保護者による管理機能が用意されていました(出典:OpenAI「Sora 2 is here」)。また、Soraで生成した動画には出どころを示すC2PAのメタデータが付き、目に見える透かし(ウォーターマーク)も標準で入っていました(出典:OpenAI「Sora System Card」)。

ディズニーとの提携と、その終わり

2025年12月11日、ウォルト・ディズニー・カンパニーとOpenAIは3年間のライセンス契約を結び、ディズニー・マーベル・ピクサー・スター・ウォーズの200以上のキャラクターをSoraで使えるようにし、ファンが作った動画の一部をDisney+で配信する計画を発表しています。契約の一部として、ディズニーはOpenAIに10億ドルを出資するとされていました(出典:OpenAI)。しかし2026年3月24日のSora終了の発表を受けて、報道によればこの契約は実行に移される前に終了し、ディズニーの出資も行われていません。ディズニーの広報担当者は「OpenAIが動画生成事業から撤退し、優先順位を他へ移すという判断を尊重する」とコメントしています(出典:Mobile World Live 2026年3月25日・Videomaker)。

権利者がオプトインで参加する大型契約まで結んだにもかかわらず、計算資源の配分を理由にサービス自体が終了したことは、生成AIの動画サービスが「技術の出来」だけでなく「運営コストと権利処理」の両方に左右されることを示す出来事です。

Soraが向いていた用途と限界——提供当時の評価

提供当時にSoraが向いていた用途と、指摘されていた限界を記録として整理します。終了後に代わりのサービスを選ぶときの判断材料にもなります。

提供当時に想定されていた活用領域

  • 映像制作の初期検討・絵コンテの代わり:コンセプト動画やラフな映像を生成して、制作会社との仕様のすり合わせにかかる手間を減らす用途です。
  • 広告・SNS向け素材の試作:短い動画の方向性を複数パターン作り、短期間で比べる用途です。
  • 研修・教育動画の補助的な内製:シナリオに沿った教材の素材を試作する用途です。品質にばらつきがあるため、最終的な人の確認が前提です。

指摘されていた限界

  • 生成品質のばらつき:複雑な動きの場面では不自然な挙動が残り、OpenAI自身も「物理法則を無視した映像を生成することがある」「長い時間にわたる複雑な動作が苦手」と説明していました(出典:OpenAI「Sora is here」)。
  • コスト管理の難しさ:生成した秒数や本数に応じて費用がかかるため、試行回数が増えるほどコストが膨らみます。
  • 権利面の確認の手間:前述のとおり、既存のキャラクターや人物に似た生成物の扱いは、利用規約と各国の法制度の両方に左右されます。
  • サービス継続性のリスク:公開から半年足らずで終了したことが示すとおり、提供元の方針変更でサービス自体が無くなるリスクがあります。業務に組み込む場合は、生成物を手元に保全し、乗り換え先を想定しておく必要があります。

映像・アバターを活用した業務効率化という観点では、クリスタルメソッドが開発するDeepAIも一つの選択肢です。DeepAIは実在の人物の容姿・表情・声・振る舞いをデジタル空間で再現するバーチャルヒューマン/AIアバターのソリューションで、接客・研修・面接練習・広報などの対人業務への応用を目的とした企業向けの製品です。動画生成AIであったSoraとは用途・対象が異なりますが、映像とAIを活用した業務変革を検討する際の比較対象になります。

Soraの代わりに使える動画生成AI

Soraで作っていた種類の動画は、ほかの動画生成AIでも作れます。代表的なものに、Googleの「Veo」、Runway、Klingなどがあります。選ぶときは、次の4点を比べます。

  • 音声つきの動画を作れるか:Sora 2のようにセリフや効果音まで同時に生成できるか
  • 商用利用の条件:生成した動画を広告や販売物に使えるか、各サービスの規約で確認する
  • 提供の形:アプリやウェブで使うのか、APIで自社のシステムに組み込むのか
  • 料金の決まり方:月額制か、生成した秒数や回数に応じた課金か

各サービスの料金・できること・Soraからの移行の手順は、Soraの代替|提供終了後に使えるAI動画生成サービス比較にまとめています。主要ツールの横並びの比較は動画生成AIツール比較をご覧ください。

Sora(OpenAI)のよくある質問

Q. Sora(OpenAI)とは何ですか?
A. OpenAIが開発した、文章や画像から動画を生成するAIのモデルと、それを使うサービス(ウェブ版・アプリ・API)の名前です。2025年9月のSora 2では、セリフや効果音まで同期した動画を作れる仕組みです。同じ名前の宝飾ブランドや電子図書館アプリとは関係ありません。

Q. Soraは今も使えますか?
A. 使えません。ウェブ版・アプリ版は2026年4月26日に、Sora APIは2026年9月24日に提供を終了しました(OpenAI公式ヘルプセンター「What to know about the Sora discontinuation」)。

Q. なぜSoraは終了したのですか?
A. OpenAIは、計算リソースへの需要が高まる中で、Soraの研究チームをロボティクスや世界シミュレーションの研究に集中させると説明しています。終了は2026年3月24日に公式Xアカウントで発表されています。収益性や運営コストの具体的な数字は公表されていません。

Q. これまでに作った動画やデータは残りますか?
A. sora.chatgpt.com/sunset の「Export」から書き出しを申請できます。最終の書き出し期間が設けられる場合は事前にメールで通知され、その期間が過ぎるとSoraの利用に関するデータは完全に削除されます。

Q. 料金の返金や、購入済みのクレジットはどうなりますか?
A. Sora専用の返金制度はなく、ChatGPTの有料プランの通常の返金手続きに従います。購入済みのChatGPT/Soraのクレジットは、引き続きCodexで使えます。

Q. 提供当時は何ができて、いくらでしたか?
A. 文章や画像から最長20秒(Sora Turbo)の動画を生成でき、Sora 2では音声つきの動画やキャラクター(カメオ)機能が使える仕様です。Sora TurboはChatGPT Plus・Proに含まれ、Sora 2は当初無料で、APIは従量課金です。詳しくは本文の「Sora 2でできたこと」をご覧ください。

Q. Soraの代わりに使えるサービスはありますか?
A. Googleの「Veo」、Runway、Klingなどの動画生成AIで同じ種類の動画を作れます。音声つきの生成・商用利用の条件・提供の形・料金の決まり方で比べて選びます。各サービスの比較はSoraの代替|提供終了後に使えるAI動画生成サービス比較の記事にまとめています。

参考文献

※本記事の内容は2026年10月13日時点の情報に基づきます。データの書き出し期間やクレジットの扱いは変わる可能性があるため、最新の案内はOpenAI公式ヘルプセンターでご確認ください。

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監修

河合 継(クリスタルメソッド株式会社 代表取締役)

AI・ディープラーニングに関する特許16件の発明者。過去、国立がん研究センターとの共同研究や、テレビ番組でのAI解説実績を持つAI研究者として、AIの研究開発を主導している。
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